自分のこと

私は現在仕事をし始めて7年くらいの正規職だ。大学を卒業して、運良く希望する職種にすぐ就職することができた。(就活氷河期世代の話を聞くたび、時代で人生がかなり左右されるのだと改めて思う。私の世代は比較的就職が楽だった世代だと思うし、その時に自分の歩みたかった進路を選択できてラッキーだったのだと思う。)

今の職場に入った頃は、ちょうど職場の過渡期であり転換期であったため、新しい業務ばかりで上の人達や周りの人達も何をすればいいのか手探り状態で、通常業務について指導してくれる人はいたが、新規業務については教えてくれる人が全くおらず、自分で考えたり外部に答えを探しに行くしかなかった。通常業務を覚えつつも、いつも何かしらを検討したり考えている時間が多く、新しいことをどんどん調べるしかなかった。

新しい土地で新顔だった私は、地域の人との関わりが突然多くなり、最初の頃はそういうものだと思っていたが、その関わりが職場だけに留まらず地域のことで複数の種類の人と関わることが増えてかなり疲弊した記憶がある。

まだ自分のことをよく知ってもらっていない状態というのは色々な憶測を呼ぶし、自分の行動に対して色々と気にし始めるも、なかなか改善できなくて周りにまた何か言われていると気にしてしまい悪循環に陥っていた。(実際伝えてくる人もいたので尚更だったのかもしれない。今だと同じ状況でも直接伝えてくる人のこともわかっているし良いことを伝えてくれる人が多いので、そこまで気にすることが少なくなった。仲間意識が強まったのかもしれない。)今でも初対面だったりそこまで親しくなかったりする人とは一定の距離があるし、色々と気を遣って話をしてしまうのでかなり疲れてしまうことがある。

大学時代も大勢の人と付き合ったり、マルチタスクが苦手だったりして、色々な人と関わるのが嫌いという訳ではないのだが異常に疲れてしまう性質だった。高校時代も家族と友人以外の人と関わるのが得意ではなく、愛想は良くても、自分の行動について何か悪いことを言われてしまうと一気に人を信用できなくなり、関わってくれる人のことを億劫に感じていた。

そういった性質を持ちながら今まで生きてきたわけだが、実の家族に対する信頼度というものは異常に高く、他人に対しては冷めているといった傾向を持ってしまっている。心から信頼できる人はなかなかおらず、結局は他人は他人、上部だけの付き合いというのが心情としてある。相談事をしても、結局は自分でも本気で親身にはなってあげられないし、なってもらえないと心のどこかで思ってしまっているのだ。

結婚してからは夫にも信頼を寄せているが、実家の家族とは違い、同じ立場で色々やってほしいという期待が大きく、やってもらえないことがあるとその信頼度は下がってしまっている状態で、まだ他人に思っているようにこうあってほしいという理想像を押し付けてしまうことが多く、夫の存在をありのまま受け止めることができていないと感じている。

ただ、就職・結婚してから、実の親兄弟以外に信頼を寄せられる人が(同じレベルではなくても)いるのかもしれないなと思うこともあるし、友人の中には全てさらけ出せなくても、比較的相談しやすい友人や知り合いがちょこちょこいて本当にありがたいことだと思っている。

そういう「繋がり」や「人間関係」を、少しずつでも自分の中に蓄積して、よい関係を築いていければ、ある程度はくじけても生きていけるんじゃないかと思った。相談できたり弱音を吐いたり、身近に感じられる人や環境があることは本当に大切だ。

それとは別に(関係はしているのだが)、序盤に挙げた仕事のこと、中盤に挙げたマルチタスクのことで私に言える性質として、ADHDの傾向があると前々から感じている。

就職してから少し上の先輩からも(直接ではないが遠回しに)指摘されたことだが、ADHDの特性である①不注意(忘れ物やミスが多く、確認作業が苦手)②多動・衝動性にバッチリ当てはまるのだ。仕事だけならまだしも普段の生活からこうだから、今更ながら夫にも多大なる迷惑をいつもかけていて申し訳ないと思う。(今気づいたが、それに対して感謝の気持ちが足りなかったと反省している。)

様々な業務を並行的に進めたり、同時に処理したりするマルチタスクが得意ではなく、完璧を求めて中途半端ができず、他人よりも物事を進めるのに時間がかかってしまっている。仕事に対しては特にそうで(というか勤めてから仕事ばかりしてきた気がするので)、専門業務、事務作業、相談業務、交渉、マネジメントといった色々な仕事を一手に引き受けてしまっていて(勤め始めて4年目あたりから中間管理職的立場になってしまっているため)業務過多になっており、本来はもう少し実働のスタッフに割り振れればいいところ指示するのも不得意、という悪循環できていたのが問題だった。今回意図せず業務の割り振りを行える機会に恵まれたので、その仕組み化をもう少し進められたらもう少し上手く、やり易くなるんじゃないかと思う。

ADHDのことを調べながら(参考にした「キズキビジネスカレッジ」の記事→https://kizuki.or.jp/kbc-column/adhd-multitasking/)、ADHDがマルチタスクを苦手とする理由でもある「タスクに限らず、物事の整理整頓が苦手なこと」「新しいタスクやアイデアに気を取られやすい」といった傾向が私にもあり、「未処理の業務が増えると、タスクそのものを失念したり、スケジュールを確認せずに先延ばしにしたりしがち」で、「発想力に富むため、次々に新しいアイデアが浮かぶ」という特徴にも当てはまると改めて確認できた。仕事でもそうだし、普段の生活でもそうだから、業務机の上や部屋は万年雑多な状態だ。たまに掃除や整理整頓をしてもすぐにあれこれ増やしてリバウンドというのもお馴染みだ。

また、仕事や普段の生活の関連ごとで自主的にやっていることを増やしてしまい、あっぷあっぷになるというのも追加される(仕事の研究会や実家の手伝いなど)。マルチタスクが苦手なのに、色々と引き受けてしまうのだ(NOと言えないのが原因で、人から嫌われたくないというのが問題なのだと最近ベストセラー『嫌われる勇気』を読んで改めて感じている)。

こういった諸般の状況から、いつも気が休まらない、仕事のことばかり考えている時間が多く、何か生活の困りごとが増えると一気に手一杯に感じ、物事を上手く進められないということが繰り返されてきた。今考えると高校時代も、勉強への理解が不足していたのに、部活も、家の食事や家事も、実家の家族のことも気にしてしまい、気持ち的に手一杯になりやすかったのかもしれない(それぞれに集中できなかった)。中学までは、勉強ややりたいことだけをやっていたので生活のことや面倒なことは考えずにやってこれていたのだと思うし、それだけ母や周りの人にかなり支えてもらっていたのだと今になって気付き、かなり感謝している(30近くになってかなり恥ずかしいし、まだ恩は返せていない)。

先程のADHDの傾向で、「対応力や柔軟性は高いものの、精密さや細やかさに欠けるため、厳密なスケジューリングや正確な処理を求められると、力を発揮しづらい」という性質があり、マルチタスクについては、同時並行が苦手なのか、割り込みが苦手なのかを意識した上で、「具体的に困った話」を記録するとよいということだった。私の場合、現在中間管理職的立場になっていることもあり、業務中に様々な人から何かを確認されたりこちらから指示したりすることが多いため、マルチタスクについては「割り込み」が苦手だ。進めていた作業を中断して中途半端になることが多々あり、一つのことを完了させないまま次のことをやり始めてしまう。「ADHDの人は、何かの案件に取り組んでいるときに別の案件が舞い込むと、新しい方に気を取られて、元々行っていた案件を後で思い出せなくなるということも多い」という傾向に私も当てはまる。

上記のサイト記事では、そんなADHDに向けた8つの対策を挙げていたので、今後に少しでも生かせればと書き留めておく。

①ToDoリストを作る(「記載事項を淡々と実行するだけで、目標達成や課題解決に至る」リスト。進捗状況・ステータス管理も大事。)

②優先順位を付けて順番に片付ける(タスクを列挙した上で、急ぎの案件と時間をかけられる案件の区別をつける。優先順位は都度見直しOK。タスクを絞りこむことも大事。)

③周囲の人にリマインドをお願いする(周囲の人と予定を共有して、リマインドをお願いしておく。「人に頼むのは迷惑かも…」と思うより「頼まなかった結果として仕事が滞る方が迷惑」と考えること。)

ここまで書いていて、全て苦手なことだ……と改めて絶望しているが諦めるしかない。

④手帳・メモ帳・スマホを携帯してすぐにメモを取る(一本化が大事)

以前は何でもメモ帳にメモをしたり、Evernoteに入力したりしていたが、これらは結局分類・整理できずに見返すことが困難になってしまい自分には合わなかった。最近はスマホのスケジュールに、直接タスクを書き込むやり方が一番手っ取り早くなっているので、この方法を上手く改良していきたいと思う。また、今回書いている記事のように沢山のことを一気に熟考したいときはnoteが使えるような気がしている(Evernoteだとタスクも入れてしまったり色々雑多になりがちだったりで、後から見返せなくなっている)。見返したい長文ものについては日記形式が合っているのかもしれない。高校の時にやっていて比較的続けられていたブログなんかもそうだったなと今になって思う。

⑤リストをすぐに引き出せるようにする(タスクをすぐに記録・確認できるようにする)

「リスト(メモ帳など)が机の上や引き出しの中に埋もれていたり、工程表のファイルがPCのアクセスしづらい階層に保存していたりすることはやめるようにしましょう。」という文言に、げげっとなった(バッチリ当てはまっている)。「決まった場所に配置したり、パッと確認できるところに掲示したりする」のがいいらしい(当たり前ですよね……トホホ)。

⑥タスク管理の媒体をできるだけ一つにまとめる(できるだけ一つのファイルや手帳にまとめる&急いで書き留めたメモがあったなら、すぐにメインの媒体に集約することが大切)

⑦整理整頓だけする時間を作る(一日のうちに「整理整頓だけする時間を作る」)

知り合いに手帳術を頑張っている方がいて、その方も1日のある時間に見直しの時間をとっていると言っていた。まずは時間の枠を設定することが大切らしい。

⑧アプリやツールを利用する

ADHDの方向けのタスク管理ツールというものがあるらしく、調べて良さそうなときは取り入れてみようと思った。

この他にADHDの特徴として、①シングルタスクに向いており、経理や総務など庶務・雑務が発生しやすく、細かい単位のマルチタスク(処理の正確さ、スケジューリングの厳密さが問われる業務)は苦手  ②起業家や実業家のように、庶務よりもアイデア出しや企画立案に重点が置かれていたり、細かなスケジュール管理は補佐役や秘書がしてくれたりする仕事も、向いている可能性がある、ということらしい。確かに苦手と感じるところと得意なところはそうだなあと思ったし、長所・短所を挙げるときにも、これらの傾向を挙げればいいのでは?と改めて思った。自分の長所・短所を挙げることについては就活のときにかなりやったが、なんとなくしっくりこなくて苦労した記憶がある。それは「自己分析」みたいなものに囚われて、見いだせていない新たな自分の良い面・悪い面を無理くり掘り返そうとしていたからなのかもしれず、自分の普段の行動から特性や傾向を言語化すればいいだけのことだったと今思った。

ここまで、自分の特性としてのADHDのことが多くなったが、「発達障害」と言ってしまうと自分的にどうしても「しょうがない」という気持ちになってしまうのだが、実際困りごとが発生しているので少しずつ対応していく特性ということで納得している。困りごとが少しでも減ればいいなと思うし、上手くこの特性をいかしていければとも思う。

またつらつらと書いていくかもしれないが、今回はここまでにしておく。



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