静かな共鳴
昨日、個展のBGMにするCDが2枚届いた。
個展の日も会場もまだ決まっていないのに、BGMとタイトルはもう決まっている。
以前noteに上げたno name dollの記事の中に書かれている、とある出来事。
それが自分の中で肝になっていて、私は西日が差し込むあの部屋での出来事がどうにも忘れられない。
「言葉にできない」と思うことは数多くある。
漂う空気感や気配、色や匂い、全体を纏うもの。
そういうものに、あっけなく自分のこれまでの考え方を覆させられたりする。
私は目には見えないその感覚を強く信じている。
その感覚、輪郭のないもの。
「言葉にできない」を置き去りにしない。
そこへ集約させていく過程。
それが、いわゆる表現と呼ばれるものへ繋がっていく。
私はその音楽と出会ったときに、あぁ、あの部屋に音が流れているとしたらこれしかないと、
決められていたとでもいうようなほど簡単に、静かに確信した。
その時に個展タイトルも決まった。
最初に音楽やタイトルが決まるというのは初めてのパターンだ。
私が人形を思う時必ず思い出すあの部屋の出来事。
あの日遭遇した、ぼんやりとした感覚に輪郭をつけていく。
作品へ、空間へ昇華させるために今、そこに向かっている。
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