多数派に染まれない自分

ドラマや映画というものは、本を読まない層をターゲットにしてるんだよ。
だってその本が好きな人は話題になる前にはたいがいもう読み終わっている。もうあらかた売れ終わっているということだ。
そこから映画やテレビを見る人たちに合わせて、映像化がはじまる。原作を元に生まれる購買層にむけて、ドラマも映画も作られるんだ。

高校の頃、角〇映画が原作と違うと文句を言っていたら、大学生にそう言われた。
あ、そうなの。そうなんだ。
あの頃の自分は単純だったから、人からそう言われただけで原作物の映画を見に行かなくなった。ついでにドラマ、TVから遠ざかった。

本もそう。新聞やTVで推されるベストセラーを買って、これぞと思ったことがない。
本の営業をよく聞いてみると明確だった。ターゲットが違うのだ。
こういう本って誰が買うのか、本屋で見ていると明確だった。
大手出版からは営業が訪ねてくる。戦略本は申し出にある程度沿って並べられた。

こうやって、自分が大手のターゲットには成れないことをブツブツと書いているが、まあ自分にも責任があるのだろう。
食材にしても人の好みからは外れている。

私の大好きな食べ物は「ヤギのチーズ」「青カビチーズ」
レバーやブラディソーセージもお気に入りだ。
レバーはまだしも、他のは町のスーパーでは見つからない。
チーズの国フランスに至っても「それ~!?」と言われることがある。
在仏日本人マダムたちからはゲテモノ食いとされていた。

こいつは売れる!の層からはみ出す私の推しのピザは「エスカルゴピザ」。

エスカルゴソースの上にエスカルゴをふんだんに乗せたピザだ。
味は濃い。緑のエスカルゴソールはニンニクとバターでできている。重い。ここに細切れミキサーされたパセリが混ぜ込んであるのでお洒落に健康的に見えるが重い。
これをピザ生地に厚めに塗る。その上にエスカルゴをばらまく。

市販されている「殻がついたまま売られているブルゴーニュさんエスカルゴ、ソース付きオーブンで焼くだけ」をバラバラゴロリと乗せてもよし。でも家で作るなら缶詰に入っている500g○○€の身だけカタツムリをオススメする。
食べる時に殻から外さなくていい。もうそのまんま、フォークとナイフを握ったまんまで熱々食べれる。

ピザ生地にきれいな緑色のソースを塗ってから缶を開ける。砂肝のカチカチになったようにも見えるデンデンムシを一気にソースにぶちまける。はっきり言ってグロい。扱いながら命の数を数えてしまうので上からぽっちりソースで隠す。
そして220℃のオーブンで20~30分? 

焼き上がりもよく見ると引く。けれど湯気の立つ香ばしい香りには抗えない。
騙されたと思って食べてみそ。このビタミンとカロリー満載濃いピザはトマトソースのイタリアンより魅力的だ。
そう私は思うんだけどな。

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