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新大陸滞在記 ~シアトル~

一週間ほどシアトルに行ったので、ざっくりとした観光地レビューを。最後に少し感想を添えて。

観光地

パイクプレイスマーケット

Pike Place Market

シアトル随一の観光名所。
有名な魚屋があり、注文を受けると店員同士がその魚をぶん投げてパスするらしい。今回はこのパフォーマンスを見ることができなかったのだが、なんとひょんなことから魚投げ体験をさせてもらう機会があった。
自分の前に体験していたアジア人が大暴投をかまし、近くのおっちゃんのビールをぶっ飛ばしかけるという事件の直後だったのでかなりの緊張感があったため、安定感のあるキャッチング&スローイングを心掛けた。

中心部の時計がトレードマーク
貫禄漂う豚


シアトル グレートウィール

The Seattle Great Wheel

Pike Place Marketを通り抜けた海辺に立つ観覧車。
観覧車というとのんびり景色を楽しむイメージを持つだろうが、この観覧車は絶叫系としての性質を併せ持つ。そこまで大きくはないのだが、舐めてはいけない。普通の観覧車の倍以上のスピードで回るのでかなり怖い。
42個あるポッドのうち、上下6個ずつしか稼働させておらず、爆速で3~4週した後、おもむろに止まって6つのポッドで乗客の入れ替えを行う。
その間反対側の6つは頂上付近で止まってゆらゆらしている。高所恐怖症でない人でも相当怖いと思うので、絶対にお勧めしないスポット。

晴れていたのでマウントレーニアが見えた
いや、たけーよ(3200円くらい)


スペースニードル

Space Needle

特に書くことがない。登ってないので。
形はユニークできれい。
周り一帯が公園になっており家族連れが遊んでいたりと、のんびりできる雰囲気はよかった。
シアトルのサッカーチームであるサウンダーズのエンブレムのモチーフになっている。

噴水の向こうに
このエンブレム、めっちゃ好き


スターバックス1号店

Starbucks in Pike Place Market

スタバ発祥の地。平日の昼間にもかかわらず40分くらい並んだ。
限定メニューが二つ、他の商品は他店舗と同じ味らしい。
せっかくだから限定メニューを頼もうかと思ったのだが、冷たいドリンクしかなかったのでさすがに温かいものを飲みたいと思い、ホットのカフェモカを頼んだ(気温約20℃、雨)。
どっちみち日本で飲んだことがなかったので新鮮な味わいを楽しむことができた。

雰囲気があっていい感じ
心なしかサイズがでかい気がした


スターバックス リザーブロースタリー シアトル

Starbucks Reserve Roastery Seattle

スタバの中でも豆の焙煎に特化している(らしい)店舗。世界に6つしかないそうで、日本には中目黒にあるらしい。
焙煎のためなのか、とても大きな装置が置いてあって面白かった。観光地としては一号店より楽しめたかも。
店舗が広く、豆やグッズが一号店よりも多く置いてあってよかった。

広い店内の大部分はこんな感じ
世界各国のコーヒー豆が並ぶ


ガムウォール

The Gum Wall

なんで観光地になっているのかわからないランキング堂々の世界一位。
各自勝手にガムを張り付けていった結果こうなっているらしい。パイクプレイスマーケットから海の方に抜けようとするとこいつが現れる。
日本だったら最初にガム張ったやつがSNSで叩かれて終わりなんではなかろうか。

ちょっとさすがに汚くないかい


飲食店

Jimmy John's

サンドイッチのチェーン店で、全米に展開しているらしい。比較的安くて種類も豊富。あと美味しい。
Cubano Sandwichというのを食べた。

見た目より大きくて美味しい

Bok a Bok Chicken

チキンバーガー専門店。あまりにも周囲の治安が悪すぎるためか、イートインは無しでテイクアウトのみの営業。周囲はうるさいし薬物中毒者がうろうろしているので、注文から商品提供までが果てしなく長く感じられる。
味はめっちゃくちゃ美味しいので、立地さえ変えたらもっと流行るのではないか。というか日本に全国展開してほしいレベル。

隣がクラブで、爆音が流れている
めちゃくちゃ美味しい


MOD Pizza

アメリカンピザのお店。近くのホテルに泊まっていたのだが、テイクアウトして部屋に持ち帰っている途中の人をたくさん見た。
たまたまお腹が疲れ気味のタイミングで行ったのでピザは頼まず、サラダだけ頼んだのだが、ミディアムサイズのはずなのに吉野家の特盛よりでかいのが出てきた。ドレッシングなんてものはなく、ピザ用のチーズとソースがかけられていた。
次行くことがあればピザを頼もうと決心。アメリカンサイズという言葉の意味を痛感した。
ちなみに頼んだら持ち帰り用の容器をくれた。

人気の店らしく、賑わっていた
お前らに胡麻ドレの素晴らしさを教えてやりたいよ


Blarney Stone Pub

比較的安い。地元民も通っていそうな雰囲気。
店内ではコパアメリカが放送されていたのだが、誰一人観戦せずにしゃべっている。というか叫んでいる。
かかっている音楽が余りにもうるさいため、叫ばないと聞こえないのである。途中からDJ(地元のお父さんみたいなオーラ量)がさらに爆音で音楽をかけ始め、挙句の果てに簡易ステージみたいなところでカラオケ大会が始まっていた。みんなそれなりに上手いのだが、とにかくマイクの音量が大きすぎてよくわからなかった。
混雑しているので、ビールを頼みに行くときやトイレに行くときは「Excuse me!!!」と叫ばないと通れない。と思ったらでかい犬が足元に座っていて尻尾を踏みそうになったりするので注意。

なあ、お前らもうちょっとフットボール見ろよ。

店外のネオンにメッシ
とにかくにぎやか


スポーツ

マリナーズ チームストア

スタジアムにもチームストアはあるのだけれど、こちらはダウンタウンにあるストア。
入ってすぐのところにイチローの展示が。店員のおっちゃんに商品の写真は撮るなと注意されたのでお気をつけて。
帽子、ユニフォーム、その他さまざまなグッズが所狭しと並んでいて楽しい。イチローのシャツが現役選手より目立つ売り方をされている。
見て回るだけでも楽しめると思うのでぜひ。

入り口は少しわかりづらい
日本の誇るレジェンド


T-モバイルパーク

T-Mobile Park

観に行った試合でサヨナラ勝ちを見ることができた。得点は相手のエラーや内野安打ばかりだったけれど、まあ勝ったから良し。
チケットは公式リセールサイトであるStubHubで買うのがおすすめ。比較的安く、いい席を手に入れることができた。

ビールを買おうと思って並んだ列の一人前にイチローシャツのおじいちゃんがいたので少し話した。
「イチローはおれが見てきた中でもトップの選手だ。日本の野球も素晴らしいから、本当にリスペクトしているぞ。」

やっぱりスポーツは世界をつなぐ。

サヨナラ勝ちした瞬間は隣の太りまくったにいちゃんとハイタッチして喜んだし、試合後に車の中で「Let’s Go Mariners」コールをしていたやつらに合わせて手拍子したらめちゃくちゃ喜んでいた。

3層の前から2列目、圧巻の眺め
ビールは高いけど人と触れ合える


ルーメン フィールド

Lumen Field

2026W杯で使われる球技場。MLSのシアトル・サウンダーズというチームの本拠地でもあり、サッカーやアメフトの試合が行われる。
残念ながら試合を見ることはできなかったのだけれど、大きさと雰囲気を肌で感じることができた。
2年後のW杯でどんなドラマが刻まれるのか楽しみで仕方ない。

でっかい
そしてきれい


日常

トレーダー ジョーズ

人気スーパーらしい。物価高のアメリカの中では比較的安かったし、店員も優しくて好印象。お土産なんかを買うときにもいいと思う。
あと、自家製エコバッグがかわいかった。

地元民で賑わう


治安

いやー、つくづく治安が悪かった。
ヨーロッパに行った時も思ったけれど、あの時とはまた違った意味での緊張感があった。

シアトルの治安の悪さは主に薬物中毒者によるもの。
特にこちらに危害を加えてくるわけではないが、明らかに暴走したテンションで騒いでいる。おかしくなって服を脱いでいるやつらがいる。よろよろと歩いている老人もいる。
そしてその近くにはおそらくそうやって元気を使い果たした人がダウンしている。

欧米人は身体もでかいので、正直暴走しているやつを見るだけで怖いし、ダウンしているやつらは生きているのか死んでいるのかもわからない有様。
せっかくだからできるだけいろんな写真を撮ろうと思っていたのだが、とてもカメラを向けるような気にはなれなかった。

ヨーロッパの時のように話しかけられて金をせびられるようなことはなかったが、それ以上に神経が磨り減る街歩きだった。

ぎり芸術と言えるかも
これもまあ誰かの芸術なんでしょう


感想

物価は高い、治安は悪い、娯楽もそれほど見当たらない。
そんなに未練もなく、"東京さ行くだ"って感じで帰ってきてしまった。

それでもやっぱり人との触れ合いは楽しかった。
T-モバイルパークでしゃべったおじいちゃん、隣にいたでかいカップル。
頻繁に話しかけてくる飲食店やスーパーの店員(チップ文化だからだろうけど)。
電車の中であった不愛想な赤ちゃんと、それを必死にあやそうとするお父さん。
ホテルのエレベーター前でなぜだか不機嫌な男の子と、何とかしようとするお母さん。
みんなニコニコ楽しそうに生きていた。

帰国して約1週間、「また行きたい」とは残念ながら思わないけれど、もしまた行く機会があればその時の自分の目にシアトルという町がどう映るかが楽しみだ。

あ、シアトルは最高気温20℃くらいで湿度も低くて快適だったから、そこは日本より全然よかったな。
やっぱり実はまた行きたいかもしれない。



おまけ
"新大陸"というワード、かなり好き。ある日突然開拓すべきフロンティアが見つかった当時の人たちは果たしてわくわくしたんだろうか。
"フロンティア"って言葉もいいよね。フロンターレだからね。

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