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身体のこと

「何でわたしが?!」
仕事を頑張っていて、とても残念な事は、身体を壊してしまうこと。

一生懸命頑張っているからなおのこと
「何でわたしが?!」
と思う。

そんな事って思う人もいるかもしれない。過労なんて他人事だと。

他人事ではなかった。
その前兆にも気付かず、気が付いた時は即入院。幸い手術にはならなかった。

診断は潰瘍性大腸炎。
最悪。
10日以上の入院、点滴お粥生活を余儀なくされた。

 他部署で失敗が続き、居られなくなった後輩を任された。かなり色んな事を私なりに関わったが、残念な事に無理だった。本人も何がしたいのか分からないようだった。 

これは無理だと判断して上司に伝えたが、なかなか聞いてもらえず、会社を辞めるのは相手が先かこっちが先かと言うくらいの状況に陥っていた。

これでは自分の仕事が出来ない!
はっきりと断った。

当時はTV音声の仕事をしていた。やったことも無く苦手な技術の仕事だったが、一生懸命自分なりに頑張っていた。周りには同じような境遇の人はいなくて、ひたすら自分で頑張っていた。 

今思うと、その状況に陥った頃はずっと緊張状態にあった。身体の中が。キーッと痙攣を起こしたような状態。気が付けば微熱も続いており、常に身体が疲れていてそういえば…
とにかく腹を立てて常に怒っているような状態だったことを思い出す。

3ヶ月。

そして会社で下血する。
人というのは意外とあっさりだめになるものなのだと思った。

そして「何でわたしが?!」なのだ。 

潰瘍性大腸炎は、指定難病のひとつ。
副交感神経が操る大腸の病気で、本人の意志とは別になかなか治らず、最終的には人工肛門まで付けなければならなくなる、という医者の説明だった。

その時初めて自分の意志ではどうにもならない身体のことを知る。

私は、もともと医者嫌いで、自分の身体は自分で管理出来ていると思っていた。幸い健康だけが取り柄のようにしてあまり医者にかかったことはない。

ただ、人間には交感神経と副交感神経があり、当時副交感神経にまで気はつかっていなかった。
全く浅はかだった。

自然と元の働きをするようになるまで、待つしかなく、簡単には行かないことを知る。

その間ずっと点滴生活。
そして…

点滴が合わず、ある薬が私の身体の中で飽和状態となり、身体中に凄い発疹がでてしまった。

これからが大変で、その状態にも関わらず、なんの疑問も持たずに点滴をセットされる。

「おかしいでしょう?」 
状態を見せて伝えてもセットして行く看護師さんに驚く。言われているからと言うことらしい。

不信感が募り、こんな治療があるものか!
もう少しで治りそうだという頃だった。

薬を変えたものの、苛立ちは続き、お粥生活と、何度も検査をすることに自分人生の中でかなり消してしまいたい事のひとつとなった。相当なストレスを感じて、「もういい!耐えられない!」と自分から退院を申し出た。

医者にしてみれば、迷惑な患者だっただろう。許せないだろう。難病指定なのだから。

私は、「精神力で治してやる!」なんて勢いで病院を出た。でも、それくらいの気持ちだった。

診断書には「放置」と書かれたことを後に知らされる。しばらく保険には新たに加入できなくなった。

ほぼ治りかけていた事と実際それ以上の症状も悪化せず、その後は健康診断の度に「言われなければ分からない」と言われるようになった。それから月日は流れ自分では治ったと思っている。 

でも、自分ではどうにもならない、胃や腸に関しては、少し気をつけなければ、いつの間にかやられてしまう事があることを勉強した。

気が付いた時はもう遅い。

私は、心に関しては一生懸命耕せば少しは強くなれるかもしれないと思っている。ただ副交感神経に支配されている部分は自分の意志などは通用しなくて一度壊れたらどうにもならないのだと言うことをイヤというほど思い知らされた。

まだ大事に至らなくて良かった。

世の中そんなことあるよねそういえば…
自分ではどうにもできない事に操られているように感じる事が…悔しいけど。


ともかく身体が壊れたらどうにもならない。

生きていく上で身体が資本。
頑張ってるのに
「何でわたしが?!」というのは
本当に悔しくてならないから。

自分を大切に頑張り過ぎず、嫌だ!と思うことからは離れてあげよう。 

必ず1日の終わりには、自分で自分をいたわってあげよう。頑張ってるから。 

行き場のなくなった後輩はその後1ヶ月いただろうか、会社を退社していた。身体を壊していなければいいと思うが、その後を聞かない。元気に自分の人生を生きている事を祈る。かれこれ25年ほど前の話。

私はといえば最近は、もう前兆は分かるようになって来て、イケメン営業マンにもらった胃薬を今日は手にしている。今もどうにもならない現実と闘っているのか?
ありがとう❤️
2021.10.27

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