カナダでファームステイ ケントビル

これは、僕がカナダでファームステイ(農業体験)をした時の話です!


ケントビル

僕は次の目的地「ノバスコシア州 ケントビル(Kentville)」に向った。

プリンスエドワード島(PEI)からは、橋を渡ってバスで4時間の道のりだった。

PEIは州の一つでもあることに加えて、観光地としても有名な場所。だから、バンクーバーに住むカナダ人にも、話すとすぐに伝わる。

一方、ケントビルは周辺の主要な街の一つだけれども、バンクーバーやトロントに住む友人に話しても、「どこ?」と言われてしまう。(笑)

当時の僕は観光地ではなく、誰も行かないような所に住んでみたいという願望があった(^_^)

それが、悲劇に繋がるとも知らずに…


無事に到着

現地のバスの停留所で、無事にホストファミリーと会うことが出来て、家まで車で向かった!

ホストファミリーは、お父さんと娘さんの2人家族だった。どうやら、ヨーロッパのオーストリアから移住をしてきたらしい。

ファームステイ先は、近くの街から15~20キロ離れている所にあった。バスなどの公共交通機関は一切なく、周りには農家しかないような場所だった。

その家では、農作物はリンゴを中心に育てていて、牛や豚などの家畜も飼っていた。

朝には飼っている牛の乳を搾り、そのまま飲んだりシリアルに使っていて、かなり本格的な農家の生活だった!


ガチ農家

今思い返してみると、プリンスエドワード島のホストファミリーは、以前はフランスのパリに住んで絵描きをしていたらしい。

経済的に余裕があって、田舎でスローライフをしながら、僕みたいな人たちとの交流を楽しむことが目的だったのかもしれない^^

それ比較して、ケントビルのホストファミリーは、専業農家として生計を立てていた。

言ってみれば、「ガチ農家」だった!朝から晩まで長く働いて、夜は少しテレビを観るぐらいだった。

それでも、僕は様々な農仕事が体験できることや、彼らと同じ暮らしが出来ることは嬉しかった!

土地の耕し、薪割り、リンゴの接ぎ木、家畜の餌やり、など

これらを通して、2人とも少しずつ仲良くなっていった。


WWOOF

しかし、そこでの生活が1週間ほど過ぎた頃に、状況が変わった…

僕が利用していた「WWOOF」は、労働の代わりに無料で部屋と食事が提供されるサービスだった。

でも、規則はそれだけではなく、週の労働時間や休みの日数も決まった範囲があった。

1日に4~6時間の労働、休みは週に1~2日

※労働だけでなく、ホストファミリーとの交流や、余暇にも価値を置いているためだと思う

もちろん、農仕事は時期や天候にもよって労働時間が左右される。

だから、これはあくまでも目安で、労働時間は話しながら上手く調整できるようになっていた。

僕は1日に9時間ぐらい働いていた。

僕は目安より大幅に長く働いている分、そろそろ休みたいと思い、ホストファミリーと話した。

すると、ホストファミリーから「休みなんているの?前に滞在していた人は、一日も休まなかったよ」と少し変な空気が流れた…


ブラック

労働時間が長く、不慣れな環境と仕事だったこともあり、僕はすぐに体調を崩してしまった…

結果として、最低でも週に1日は休みをもらうことにしたけれど、他にも大変なことはあった。

朝食は、牛乳とシリアルだけ
昼食は、パンとベーコンだけ
夜食は、時々チキンや豆のスープなど
そうでない日は、昼食と同じパンとベーコン

この繰り返しの毎日だった。体調を崩したのは、食事のせいもあると思う(>_<)

さらに、大変だったのは「毎日シャワーを浴びるのは贅沢だから、3日に1回にしてくれ」と言われたこと。

朝から晩まで汗水垂らして働いているのに、これは結構つらかった…

食事とシャワーに関しては、彼らも同じ生活を送っていた。だから、仕方ないと言えば、仕方ない。

ただ、労働時間に関しては納得いかないと思っていたし、この生活によってストレスも溜まっていった…


英語でケンカ

体調も回復して、滞在から2週間ほど経った頃、ある出来事がきっかけでホストファミリーと口論になった。

ランチ休憩を終えた後、言われていた場所に行くホストファミリーはいなかった。

ホストファミリーはドイツ語なまりの英語で、僕もリスニングが得意ではなかったので、僕が待ち合わせ場所を勘違いしてしまっていた…

さらに、そこでお腹の調子が悪くなり、家に戻ってトイレに行った。

その結果、ホストファミリーに「さぼっていた」と疑われた。僕は否定したけれども、信じてもらえなかった。

頑張って説明したけれども、自分の英語が拙かったのも原因だと思う…

その時はすぐに仕事に戻ることになったけれども、夜になってそのことで口論になった(>_<)

僕はそこでの待遇に疑問を持っていたので、「これはさすがにおかしい」と言ってしまった。


イラ立ち

すると、熱くなっていたホストファミリーは、「そんなに気に入らないなら、出ていけ」と言った!

僕はずっといるのも辛いと思っていたので、良い機会だと思ってそうすることにした。

僕はホストファミリーのPCを借りて、さっそく近くで受け入れてくれる所を探した。

1時間ぐらいPCを借りていたと思う。

すると、ホストファミリーが僕のいる部屋に入ってきて、「いつまでやってるんだ」と怒られた…

「WWOOF」は、自分が良いと思った農家にコンタクトを取って、お互いの条件が合えば、受け入れが成立する。

そして、そこから具体的な日程調整に入る。

当たりだけれども、1時間ぐらいでは決まらない。(笑)

そんなことはホストファミリーもわかっているはずだから、ただイラだっていたのだと思う(^_^;)

それでも、僕がそれを冷静に説明すると、言いかえす言葉に困ったのか「もう、いますぐ出ていけ」と言いだした。

そう言われた時、僕はそれまでの待遇と、おそらく単純にイラ立ちをぶつけられたことに対して、イラっと来てしまった。(笑)

そして、すぐにその家から出ていくことに決めた!

僕は30分ぐらいで荷造りを終わらせて、ホストファミリーのいるリビングを通り過ぎ、その家を後にした。

たぶん勢いで「出ていけ」と言ったホストファミリーは、動揺しているようにも見えた。


絶望的

ホストファミリーは、実際に動揺したと思う。なぜなら、その時の夜の10時ぐらいだった。

これが東京であれば、電車に乗って友達の家にでも行けば良い。(笑)

でも、状況は全く違った。

そこは、初めて訪れるカナダの田舎で、近くの街までは15~20キロ。ちなみに、方向はどちらか全くわからない。

携帯は通信契約をしていなかったから、Wi-Fiがない場所では調べることも出来ない。

周りには、ぽつりぽつりと家があるけれども、農家は夜の10時にはほとんど寝ていて、明かりが付いている家は一つもない…

そして、片手には90Lの大きなスーツケース、背中にはそれと同じぐらい大きさのバドミントン用のバッグを背負っている。

日本から持ってきた荷物は全て入っていたので、少し歩いて進むだけでも一苦労だった。

つまり、絶望的な状態だった。(笑)


旅は続く

僕はブラックファームのホストファミリーと口論の末、カナダの見知らぬ田舎の暗闇に繰り出すことになってしまいました(^_^;)

次回は、この後の話を書きます。

このnoteを書いているのは本人なので、少なくとも命は落とさずに済みました。(笑)

それどころか、またまた神様が良い人たちに出会わせてくれました^^

お楽しみに~

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