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【問題解決のパターン09】トラブルの反作用を仕組んでおく

「トラブルに備えておきたい」というニーズはありますよね。

トラブルの原因が予測できるときには、事前に原因の反作用仕組んでおくことができます。

発明原理09 先取り反作用

次の図は、「発明原理09 先取り反作用」のイメージ図です。

図1.先取り反作用のイメージ図

壁のは、本来、壁に対して直角に付けられています。

しかし、その棒に重りが吊り下げられると、棒は(下向きに)少し曲がってしまいます。

そんなトラブルに備えて、イメージ図の左側のように少し上向きに曲げておきます。

重りを吊り下げた状態では、棒はまっすぐ(直角)になります。

このように、トラブルの原因が予測できるときには、事前に原因の反作用(少し上向きに曲げておく)を仕組んでおくことができます。

「発明原理09 先取り反作用」のサブ原理は次のようになります。

  • サブ原理A:反対の作用を仕組んでおく

サブ原理A:反対の作用を仕組んでおく

お気に入りの衣服は大切にしたいですね。

虫に食われると大変です。

そんなトラブルに備えて、防虫剤を使うことができます。

図2.防虫剤を使う

防虫剤が虫が嫌がる臭いを出すことで、虫が衣服に寄り付かなくなります。

トラブル(衣服が食われる)の原因は、虫が服に寄り付くことです。

虫を寄せ付けなくする臭いという反対の作用を仕組んだ例といえます。

サブ原理Aの適用例は以上です。

次回は「発明原理10 先取り作用」を解説します。

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参考文献

  1. ゲンリック・アルトシューラー 『超発明術TRIZ シリーズ1 入門編「原理と概念に見る全体像」』の「付録1 典型的手法の表」

  2. Darrell Mann 『TRIZ 実践と効用 (1) 体系的技術革新』の「第10章 問題解決ツール-技術的矛盾/発明原理」

  3. Darrell Mann, Simon Dewulf, Boris Zlotin, Alla Zusman 『TRIZ 実践と効用 (2) 新版矛盾マトリックス(Matrix2003)(技術一般用)』の「第6章 発明原理集(拡張版)」

  4. Yuri Salamatov 『超発明術TRIZ シリーズ5 思想編「創造的問題解決の極意』の「付録 B.発明原理」

  5. 高木芳徳『トリーズ(TRIZ)の発明原理 あらゆる問題解決に使える[科学的]思考』の「第2部 40の発明原理」

  6. 青戸けい『アイデア発想に役立つ「発明原理コレクション」オールカラーのイラストで分かる!』の「第1章 発明原理とは」

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