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北欧大学院を目指す理由

前の投稿からだいぶ期間が空いてしまいました。コロナいいかげん収まってくれないと困りますね...。ただここ数日の様子を見る限り、長期戦は避けられなさそうなので心配です。

さて7月も中旬となり、海外大学院の出願も少しずつ近づいてきました(ヨーロッパの場合、出願は秋・冬以降に始まります)。また奨学金の募集もそろそろスタートする時期となりました。だんだんと留学の準備を本格化する必要が出てきて、緊張し始めた今日この頃です。今日は自分の中で今一度考えをまとめたいということもあり、北欧の大学院(スウェーデン、フィンランド 、デンマークを考えています)を目指す理由を書いていきたいと思います。

そもそも大学に入ったぐらいから、漠然と留学したいという夢がありました。そのころは特に専攻も定まっていなかったため、とりあえず海外に住みたい、海外で勉強したいという思いが強かったです。どこに行きたいというのは具体的にはありませんでしたが、元々自然が好きなのもあり、カナダやニュージーランド 、オーストラリアなどをイメージしていた記憶があります。

ただ、そのころは大学院での留学というよりも学部での交換留学をイメージしていたので、2年生の時に大学の留学説明会のようなものに行き、そろそろ準備しようかなあと思っていました。しかし、自分でもいつからかは覚えていませんが、途中から交換留学ではなく海外大学院への進学のほうがいいという考えが出てきました。理系で研究分野がない段階で留学してもあまり意味がないこと、1年では短すぎること、交換留学だといける大学が限られるため選択肢が狭まること、同学年の人たちと同じように就活をするのが嫌だったこと、などを考慮した結果です。この選択には、大学4年生になった今でも後悔はありません。

しかし、3年生ごろに大学院留学をすると決めてから色々と調べるうちに、そのハードルがかなり高いことに気付き始めます。交換留学はある程度所属大学に守られている制度であるため、学生側の準備にかかる負担(金銭面も含めて)が比較的小さいというメリットがあります(もちろんそれでも大変なのは間違いないです)。それに比べて大学院の進学は、所属大学とは関係のない大学に進学するので、手厚いサポートのようなものは特に存在しません。それに、学部留学と比べて高い専門性や英語力、研究計画などを持ちあわせている必要があるのです。まだ出願書類の作成には至っていないので分かりませんが、かなりのハードルだと思います。そもそもわざわざ海外に進学したいという意識の高い人たちのなかで、そうした障壁を乗り越えることのできた優秀な人たちが世界から集まりふるいにかけられるわけです。当然ではありますが、改めて考えると不安な気持ちが大きくなります。そういった不安を払拭するためにも、今一度原点に立ち返って、留学したい理由をまとめてみたいという気持ちになりました。

僕は現在都内の大学の農学部に所属していて、環境科学(特に沿岸生態系)の研究をしています。研究室に配属されたのが今年の4月なので、研究を始めてからおよそ3ヶ月しかたっていません。しかもコロナで現地調査ができていないので、昨年までに先生たちが集めたデータを元に研究を進めている段階です。研究を進める中で、今まで知らなかったこともたくさん出てきました。例えば、気候変動に対する緩和・適応策として、近年海洋生態系が炭素を吸収する役割がかなり注目されているという事実です(恥ずかしながら今年まで全然論文など読んでませんでした)。このような炭素(ブルーカーボン)に注目して研究しているわけですが、この1年である程度形になる研究や成果を残せるように頑張りたいところです。

さて、そもそも北欧への進学を考え始めたのは、大学の途中から気候変動の問題や持続可能な社会というようなキーワードに興味が出てきたからです。スウェーデンなど北欧諸国が環境立国であり、世界でも先進的な取り組みをたくさんしてきているのは日本でも有名なことです。日本にはあまり存在しない環境科学の学部や学科が、北欧を代表する大学(特にスウェーデンやフィンランド 、デンマーク)には大々的に設けられています。また、このような大学の特徴として、自然科学・社会科学を組み合わせた学際的な視点から環境科学の問題に取り組もうという姿勢が垣間見えることが挙げられます。僕は、気候変動のような大きな課題はミクロな視点とマクロな視点の両方が不可欠だと思っているので、そのような姿勢に共感しています。

また北欧の大学の特徴として、世界中から学生が集まることが挙げられます。もちろんアメリカやイギリスのような英語圏でも同じことが言えますが、北欧のような母語が英語でない国の中では、このような国はあまり多くないのではないかと思います(調べてはいないので正確には分かりませんが)。僕は日本で研究しており、確かに大学には留学生も多く存在しますが、日本の大学の教育が国際的かと言われるとかなり怪しいと思います。北欧の国々では、国民の英語能力が高いこともあってか、英語で教えられている大学院のプログラムがかなり豊富です。

さらにスウェーデンなど北欧諸国の特徴として、森林率や面積など日本と似通っている点が少なからずあるということが挙げられます。また、海に面していて、現在の研究のような海洋の研究も継続できる可能性が高いです。北欧という日本から遠く離れたフィールドでの研究の一部分でも日本に生かせることがあれば留学の意味はあるのかなと思っています。

以上をまとめると、環境意識が高く学際的・国際的な環境に身をおきたいこと、現在の研究に関連した、日本にも生かせる研究ができることが大きいです。

これ以降はおまけになりますが、他にも理由はあります。まず、上で書いたことにも関連しますが、とにかく北欧諸国の人たちの英語能力が高いことです。もともとアメリカやイギリスに留学したいという気持ちは特になかったので、選択肢にはいれていませんでした。その他英語圏の国々(オーストラリア、カナダなど)についても多少は考えたものの、以前よりも行きたい気持ちは薄れていました。ただ、「英語はバリバリ使えるようになりたい」という気持ちもありました。そう考えた時に、北欧の国々はかなり良い選択だと思います。アメリカに1年間留学していた友達によると、非ネイティブの人がネイティブと仲良くなるのは難しかったようです。北欧は英語は使えるけれどネイティブではないという人たちが多いので、コミュニティには比較的入りやすいのではないかと期待しています。

学費の問題もあります。現在はEU圏外の学生については有料になってしまいましたが、以前は北欧諸国の大学・大学院は無料だったそうです(現在でもノルウェー は無料)。留学生の応募が増えすぎたことなどが背景にあるそうですが、有料にはなってもアメリカなどと比べると圧倒的に安いです。また、政府による奨学金制度が発達しているのも魅力です(まあ倍率は高いと思いますが)。北欧ではないですが、ドイツもほぼ無料でいける大学が多いので、出願してみるつもりです。

さらには、他のヨーロッパ諸国への行きやすさもかなり大きいです。ドイツやフランス、イタリアなど行きたい国がたくさんあるので、北欧に進学でき、かつコロナが落ち着けば、ヨーロッパを巡れるのではないかと淡い期待を持っています。そのためにも準備を頑張らないといけません...。

他にも、北欧はデザインや自然、治安のよさなど住むのに適した点がたくさんあると思っています。もちろん冬が長い&暗いなどの大変な部分もありますが、仮に大学院に進学できなくても住みたいと思えるような国々です。なんとか合格できるように頑張ります。

個別の大学の志望理由等は紹介しませんでしたが、北欧の大学院に進学したい理由が少しでもわかっていただけたら幸いです。ただ、奨学金や大学への応募書類を書く際にはもっと説得力のある文章を書かないといけないので、今回の内容をさらに深掘りしていきます。また進捗等あれば投稿します。

同じような目標を持っている方がもしいれば、大変な状況下ではありますが頑張っていきましょう!読んでくださりありがとうございました!


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