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現実には似たようなものはあるものです

2年ほど前にこんな記事を書いていました。

防災士としてのスキルアップ研修を受けた時のものです。
その中で「避難所HUG」という避難所運営のゲームをしたことを書いています。
避難所で避難してきた人への対応など、数分おきにめくられるカードに書いてあるイベントに対してどう対処していくか、というシミュレーションゲームです。
シミュレーションながら、避難所の運営というものにめちゃくちゃ苦労したことを覚えています。

現在、リアルで災害現場になり、あの時のことを強く思い出します。
ゲームで苦労したことが現実になってしまいました。
小規模ながら避難所も開設しています。
「避難所HUG」もっとたくさんしておけばよかったな。
とはいえあくまでシミュレーション、現実はもっと厳しいものです。

ゲームの中で特に印象に残っているのが、
「総理大臣が視察に来ることになりました。」
というカードが出てきたことです。
シミュレーションなのにてんやわんやになったことをよく覚えています。
実際の災害対応を優先に進めていきたい中、全貌もよく掴めていないうちにやりたくないものです。
いや、これも「災害対応」のひとつとして考えないといけないのか、と思い知らされました。
現実には似たようなものはあるものです。

後出しジャンケンのように、指摘されることも多いです。
わかっているなら先にしておいてほしいものです。

行政の対応は遅い、とよくお叱りを受けます。
確かに遅いです。
自分でもここまで対応が後手後手に回るものなのかと情けなく思います。
でも遅くならざるを得ない理由も確かにあるわけです。

地方自治体なんて昔からその地元に住んでいる職員の方が多いです。
つまり自分の家、実家が被災している職員も多いです。
かくいう自分の家も今回は床下浸水です。
それなのに家には着替えとちょっとした仮眠のため数時間帰宅しただけで何もできていません。
家族に任せっきりです。
そんなことを言っても仕方がないです。

ちょっと感情的になってしまいそうでした。
ふと時計を見ると「3:11」
3.11かあ…
まだまだ自分達は、恵まれている方。
乗り切ろう。
そして復興しよう。

今日も「謎かけ」「落語ザウルス」はお休みします。

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