ラクダの背中で過ごした3日間。サハラ砂漠で文明デトックス
「今まで旅した中で、一番よかった場所はどこ?」
各地を旅していることを伝えると、よくこんな質問をされる。
自分の回答は決まって、
「一番記憶に残ってるのは、ラクダに乗ってサハラを旅したことだね」
である。
なぜ記憶に残ってるかと言うと、まず砂漠にたどり着くまでが大変。
モロッコのカサブランカの空港から2日ほど車を走らせる必要がある。
そして、日本では味わえない雄大な自然美。
砂漠の美しさは実際に行ってみないとなかなか伝わらないと思う。
まだしばらくコロナの自粛期間が続きそうだが、
また旅に出られる日を楽しみに待ちつつ、サハラの旅を振り返ってみる。
ちなみに、サハラの旅の予習におすすめしたいのはこの本、「サハラに死す」。
歴史上でまだ誰も達成していない、サハラ砂漠の横断に挑戦したある日本人の日記を書籍化したものである。
砂漠に挑む冒険心をインストールできるのでぜひ!
(渇死という言葉をこの本で初めて知った)
モロッコに到着。サハラへの車旅
山を越え、谷を越え、2日間の車旅。
途中のアトラス山脈で羊の群れに遭遇。
マラケシュという大きめの街で1泊。
ここではバイヤーとしての買付け仕事をした。
ガラス食器やアルガンオイルを購入。
こういうエスニック調の雑貨はファンが多い。
アルガンオイルは日本のデパートだと4000円くらいするが、現地ならその1/3くらいの値段で購入できる。
ラクダに乗って砂漠の旅。360度が絶景!
ようやくサハラに到着!
写真でよく見る砂漠の景色が目の前に広がっている。
青空とオレンジ色の砂のコントラストってこんなに美しいんだな。
砂漠の旅の相棒選び。
ラクダは高さ3mほどもあって、馬よりも2周りくらい大きい。
背中に乗るとふわっと地面から浮き上がる。
アトラクション感覚で楽しい。
砂漠は360度、どこを切り取っても絵になる。
風に砂がさらさら流れて川の流れみたいになる美しさは、
写真だとなかなか伝えられない。
ちょっと進むと方向が全然わからなくなる。
これは迷子になったら死ぬな...
「砂漠でどうやって位置を把握するの?」
案内のラクダ使いに聞くと
「スマホの地図だよ」
意外と近代的だった。 (笑)
砂漠で食べるカレーは絶品!
シャボン玉は世界中の子ども達と意思疎通ができる便利アイテム。
砂漠の定番アクティビティ「砂丘ダッシュ」
死ぬほど疲れます。
ビルほどの高さがある砂丘。
オアシスの近くにはかなりしっかりしたホテルもあって、
快適に過ごせる。
ただしトイレは青空式。(砂の上にそのままする)
砂漠の愉しみといえば星空!
水分がないから空が澄んでいて、遮る建物もない。
空を見上げなくても目線の先に星空があるというのは、なかなかできない体験だと思う。
ただ、星空に夢中で、写真に残すのをすっかり忘れていた(笑)
その美しさは、ぜひ実際に行って確かめて下さい。
サハラの旅を終えて
砂漠の旅中は、ほとんどがラクダの背中に乗っての移動。
砂と空しかない空間で1日10時間くらい過ごすことになる。
写真を撮るのも飽きてくるので、考え事をしたりしてその大半の時間をつぶす。
文明から遠ざかった場所にいると、日本にいた時の自分の生活を客観的に見ることができた。
「新しいことに挑戦したくて独立したのに、いつの間にか生活費を稼ぐためにルーチンをこなす日々になってたな」
とか
「そういえば自分は、世界を舞台に仕事をすることに子どものときから憧れてたんだった。もっと旅に出て買付する頻度を増やしてみよう」
など。
そんな感じのことを延々と考えていると、早く日本に帰って新しいアクションがしたいという気持ちも湧いてくる。
コロナをきっかけに、仕事のスタイルや生き方を見つめ直す機会が再び来たと感じている。
「アフターコロナをどうやって乗り越えるか」も大事だが、
「自分はどんな人生を送りたいか」について最近よく考えるようになった。
自粛期間が明けたら、また思いっきり旅に出かけよう。
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