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人の代引商品を支払う

先日、特別定額給付金が給付された。

・自分は仕事を変わらず出来ていた(収入が途絶えるなどがなかった)こと
・申請書がうちに来るまで時間がかかったこと
・実家に住んでいる(自身が主体となって申請しないでよい)こと
から、急いで給付を求めるものでもなかった。まぁそう遠くないうちに給付されるのだろうと、待ちの姿勢を貫いていた。

つい先ごろ給付され、父の口座に一括で入金された中から10万円が自分の手元にやってきた。銀行の封筒に入った10万円を手渡され、何だか国からの給付金という感じが一気に無くなった気がしたが、最近1万円札を10枚なんて見る機会も無い。
強いて言うなら、給付金は通帳にどのように記帳されるのかは確認したかったなと思いつつ、封筒を受け取った。

何に使おうか・・・・・・?
当然だが迷うのはその使い道だ。ふと手元に入った10万円、有意義に使いたい。とは言え、社会に役立つような使い方もできないか。
スマホはもう2年半近く使っていて、バッテリーの持ちが極端に悪い。パソコンもずっと使っていたものがバッテリー切れ、新しいやつが欲しい。
行ったことのない飲食店やコーヒーショップを体験したり、イベントに参加したりすれば、福岡に直接お金を落とすことに繋がるのかな・・・・・・。
でも自分の生活のことを考えると、まずはスマホの機種変更と新しいパソコンの購入が先だろう。そのために使うことを念頭に置きつつ、すぐには使わない10万円を口座に預け入れることに決めた。

仕事が休みの今日。博多まで出て、銀行に寄って預け入れてから、ちょっと街をブラブラしようと決めて準備をしていた。

ピンポーン。家のインターホンが鳴る。
「はい」「○○○(宅配業者)です!代引の品物をお届けに来ました!」

「代引」・・・・・・。若干嫌な予感はしていた。まぁでも2~3,000円くらい、高くてもその倍くらいだろう。自分は通販などは利用していない。となれば親が購入したものだ。

少し思いをめぐらせているうちに、配達の方が来た。
「はいこちら、品物です。代金が14,411円です」
「!!!・・・・・・ちょっ・・・・・・と待ってもらっていいですか?」

想定外もいいところだ。1万オーバー、何買ったんだよ・・・・・・。自分の財布を確認する。千円札が・・・・・・13枚、ギリギリで足りない。

「ちょっ・・・・・・と待ってくださいね」
「はい、いいですよー!」

どうする・・・・・・?手持ちがないからって言ってまた来てもらう?いや、ここまで来てもらってて謝って改めて来てもらうのも・・・・・・。

横には出かけるために準備していたカバン。中にはこのあと口座に預ける予定だった10万円の封筒が入っている。
マジか・・・・・・いや、でも・・・・・・はぁ、もうこれしかないよなぁ・・・・・・。通帳に「100,000」て記帳されるだけで、ちょっと給付金が入った感じを残せたのに。

諦めたように封筒の中から2万円を取り出し、「すみません・・・・・・2万円からでもいいですか?」と言うと、「大丈夫ですよ!」と快い返事が。
本当にすみません、待たせた挙げ句にちょっとテンション低めの感じで出てきてしまって。

支払いを済ませ、「ありがとうございました!」と去っていく配達の方。玄関に残ったのは、お釣りの5,589円と、親が購入した健康食品など。
図らずも、自分の特別定額給付金の初めての使い道は、「人の代引商品の支払い」となってしまった。

もちろんこの2万円は立て替えなので戻ってくるし、10万円を何かに使ったと実際にカウントするものではない。でもまとまったお金を手にしたときに、何に使ったかというのは結構心に残っているものだ。今回は最初の用途が「人の代引商品の支払い」とは・・・・・・。

予定通り博多に出て、銀行で預け入れを行う。通帳には「80,000」の数字。もう何なのかちょっと分からなくなってきたな・・・・・・。

まぁ、また再配達に来てもらってたら手間もかかったし、車もその分は知らせなければならない。ガソリン代が少々浮いて、環境にもやさしくて・・・・・・かなり遠回りにいいことをしたんじゃないか。と思っておこう。

特別定額給付金、どういう用途でも、自分の思いを込めた使い方、思い出に残るような使い方ができたらいいですね。

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