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福岡の初詣は「分散参拝」で変わるのか

日に日に新しい言葉を耳にすると思うのだけど、昨日聞いた新しい言葉。

「分散参拝」。

福岡・太宰府天満宮が、来年の初詣についてはこの分散参拝を呼びかけるのだそうだ。

正月三が日を避けて1月中の別日程でお参りしてもらう「分散参拝」を呼び掛ける。本殿での祈願も人数を通常の半分に制限する。

ということらしい。もちろん、昨今の状況を鑑みてのことだ。

天満宮によると、三が日は毎年200万人が訪れ、大みそかの午後10時ごろから参道には長蛇の列ができ始める。

とあるように、太宰府天満宮の参拝者は本当に多い。普段から福岡観光に来た人たちの鉄板スポットで、離れの駐車場にはいつも観光バスが停まっている。

そして祀られているのは学問の神様・菅原道真だ。年が明けていよいよ本番が迫る受験に向け、特に初詣の参拝客は多い。

太宰府天満宮にはいつも歩いて参拝するのだけど、道中ですらその多さを実感する。まず三が日の間は、封鎖される道路がある。幹線道路が渋滞するのを防ぐためだと思うのだけど、そのくらい車での参拝者が多い。
参道の近くのスペースは、この時期だけ有料の駐車場に変わり、そこも朝から満車続きだ。

歩いて向かうと、福岡の鉄道・西鉄電車の線路に沿って歩くようになる。歩く自分を横目に通り過ぎる電車の車内を見ると、天満宮に向かう電車も、天満宮から帰る電車も満員。というのも、太宰府天満宮へ向かう路線は1つしかない。終着駅は参道のふもとなのでかなり便利なのだけど、路線が限られている以上、込み合うことは必至だ。

参道に着くまでも、同じく歩いて天満宮に向かう人、天満宮から帰る人と何人もすれ違う。ただそれは序の口で、参道に着いてからが本番。参道を抜け、橋を渡り、そして本殿に入る。おそらく距離にして4~500メートル位だと思うけれど、この間が人でごった返す。本殿に近くなると、動けないことすらある。

そこからお参りをして、おみくじを引いて、景品のもらえる福みくじにチャレンジして・・・・・・。受験生であれば本殿祈願もするだろうし、初詣の時期は屋台も出ていて、参道にはもちろんお土産屋さんや食事処、名物の梅ヶ枝餅のお店もあって。
参道に着いてから参拝して帰るまでに、ただでさえとんでもない時間がかかるのだ。

特に今のような状況であれば、分散参拝を呼びかけるのは当然だろうなと思ってしまう。

じゃあ初詣は三が日の間に行かなければならないものなのか・・・・・・。
辞書レベルで調べてみると、そもそも初詣は

「正月元旦の早朝、社寺に参詣する習俗」
「正月、その年初めて神社や寺に参詣すること」

となっている。

いつまでに行けば良いのかという目安は、

「できるだけ早く元旦~3日までの三が日に行くとよい」
「三が日に行けなかった場合は『松の内』までに行くのがおすすめ。松の内は東日本では『1月7日』まで、西日本では『1月15日』まで」
「松の内に参拝できるチャンスを見つけられなかった場合には、2月3日の節分の時期までに」

とされているようだ。

ちなみに2021年の年始は、1/1が金曜日、1/2・3が土日となっている。1/4からすぐに仕事が始まる人もいるかもしれず、受験期にある人たちはきっと早めに参拝しいたいはず。
そう考えると、なかなか来年の年始は日程的に相当初詣が厳しかったり、難しかったりするかもしれない。何だかんだで自分も三が日までに行くことが習慣づいていて、そんな人たちも多いだろう。

おそらく来年の元旦に、全てが落ち着いて元のように過ごせるということはないだろうと思う。ライブや祭り、これから迎えるハロウィンのようなイベントだけでなく、初詣といった昔からの習慣にも、大きな影響が出るのだ。

この時期から「分散参拝」を呼びかけてはいるものの、参拝する側がどれだけそこに配慮できるのかは未知数だ。
特に受験を控えるような人たちは、最悪の事態を招かないようにスケジュールを組んだり、行動したりしてほしい。

来年も自分は太宰府天満宮に初詣に行くのかな・・・・・・・。けれど、自分にも、同じように参拝する人たちにも万一の事態がないよう、参拝の日取りも含め、しっかり配慮・注意をして臨みたい。

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