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トレーニングが骨の位置関係を変える!

先日、トレーニング歴2年目に突入したパーソナルのお客さんに「最近ラットプルダウンが迷走してる」と言われました。
トレーニングをしていると、この前まで対象筋に良く効いていたトレーニングが効かなくなってきたり、なんだかよく分からなくなったりしてくることがよくあります。
では、なぜこのようなことが起こるのかを今日は書いていきたいと思います。

基本的に筋肉(骨格筋)は骨を動かすための器官ですので、筋肉を収縮させたり、伸展させたりすることで骨を動かし、身体動作を生み出します。
例えば、レジ袋を持っている状態で持ち上げようとすると、上腕二頭筋を収縮し、上腕三頭筋が伸展することで、橈骨(前腕の骨)が動かされ、動作が完成します。
ここで理解してもらいたいのは、収縮している筋肉があるということは、同じ動作において、伸びている筋肉があるということです。
一方が収縮していて、同時に一方が伸展している筋肉を拮抗筋と呼び、動作において真逆の働きをすることでその動作を円滑に行うようにしています。
もし、二頭筋を収縮した時に反対側の三頭筋が伸びなかったら、肘を上手く曲げることが出来ませんよね。

このように、皆さんが筋力トレーニングで鍛えている骨格筋は骨を動かすという役割があり、また筋肉の動き方の違いで動作が成り立っているということが分かりました。

では、なぜ筋力トレーニングを続けていると、効きが悪くなったり、よく分からなくなったりするのかというと、筋力トレーニングによって、筋量の増加や、拮抗筋との力関係が変わることで、通常での骨の位置関係が変化したことに原因であると考えられます。

例えば、背中のトレーニングをする時には骨盤の向きや、背骨の可動域がとても大事なのですが、足の筋肉が発達したり、腹筋に過緊張があったりすると、骨盤が上手く前傾しなくなったり、胸椎の伸展が上手く出来なくなったりすることがありますし、またその逆も言えます。
このように少しの変化で骨の向きや位置関係が変わったりするので、自分では中々気づきにくいですし、感覚は同じなので、迷走状態に陥ったりするという現象が起きてしまうんです。

でもこれは、身体が発達している事の現れなのでマイナスではなくプラスに考えていいと思っています。トレーニングをしていて、身体に変化があったということは筋肉への負荷は間違いなくかかっているということですし、効かなくなったという感覚に気づけたということは、確かに効いていたという事実が明るみになるため、全然プラスだと思います。
(ただ、見当違いのトレーニングをしていて大幅に重心がズレてしまったとかだと、トレーニング種目の見直しから必要になると思います)

トレーニングは、良くも悪くも骨の位置関係を変えます。より良いトレーニングのためには、現状の身体を把握して必要なトレーニング種目の選択、フォームの改善が必要になり、また、成長段階に応じてフォームを変化させていく必要もあるので、目指す身体と照らし合わせながら、毎日のトレーニングに取り組んでいきたいですね!


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