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あすも、あさっても|詩


誰でもなくて誰でもあるような
ありふれた日常に溺れて

またねと手を振る頬に差すは
白んだ夕日と仄かな憂鬱

君の声はどんな風だったか
柔らかい癖毛のふわふわが懐かしい

変わらないものはひとつもないなんてことを
納得している人はどれだけいるのだろう

零れ落ちる虚飾に怯えて
明日もまたプラトンの美しい嘘を塗り重ねていく

明後日も、明明後日も

玉虫色の世界を
ただ、ひたすら真白に


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