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【family】思うようにいかない、だからおもしろい

「思うようにいかなくて当然」そう思っていても、実際に思うようにいかないとイライラしたり落ち込んだりする。

出産前は1カ月に最低1度「何もかもうまくいかない日」というのがあった。
早めに家を出られたと思ったら、電車が遅延する。
仕事中にトラブルに巻き込まれる。
洗い物の時にお皿を落として割る。
お風呂に入ったらシャンプーが切れていた。
などなど。

大したことではないけれど、1日にわっと押し寄せるとぐったりすることが重なる日。
そういう日は「今日は何もかもうまくいかない日なんだな」と思って、省エネモードでやり過ごしていた。

ところが、子どもが産まれてからは「何もかもうまくいかない日」が日常になった。
思うようにいかないのが当たり前で、うまくいった日はラッキー!と感謝する。

それでもうまくいかないことが続けば凹み、どうにかできないともがいて試行錯誤を繰り返す。

そうやって5年ちょっと、母親として家族として少しづつ成長してきたのだと思う。

先日の保育参観で、サッカーを教えに来ているコーチの指示を聞いて、待ち時間もサッカー座りを続けていたさんちゃん。
少し前に「じっとして先生のお話を聞くのが苦手」と言っていたので、「今日はじっと座ってお話聞けてたじゃん」と帰り道に話すとさんちゃんはこう言った。

「それはお母さんのおかげだよ。お母さんが見てるからかっこいいとこみせたくてがんばったんだよ」と。

ずきゅん。

5歳の息子にハートぶち抜かれた瞬間だった。

初めての子育てに奮闘する中で、積み重ねてきた信頼関係はちゃんとあった。
とともに、さんちゃんが新しいフェーズの成長段階に入っていることも知った。

子育てって、家族って、思うようにいかない。
だからおもしろい。



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