ゆれる、

深夜の緊急地震速報ほど焦るものも無い。あの不協和音を考えた人は素晴らしい。不安にさせるメロディー。昼間だって変わりないけど、いざ逃げるとき深夜だと危険度が増す。

悪い意味で心を揺さぶられてしまう。

自分が体験した中で一番酷かった災害は3.11かと思うけれど、それも経験したのは東京だから私は家族や友人の辛さを分かち合うことはできない。あの時に「やりたいことはそう思えてるうちにやる」と決めた。夢には賞味期限がある。海外旅行に初めて行った。気になるイベントに行くようにした。逢いたい人にどんどん逢った。その根本は今でも変わっていない。明日死ぬかもしれないと思って生きるようにしている。感染症は1種だけじゃないし、交通事故や不審者に遭う可能性だっていつもある。

それでも人は忘れてしまう。

逃げ出す準備がいつも万全な状態という訳でもない。いまどこにいるかリアルタイムで家族に報せる術も無い(非常時には携帯なんて繋がらない)。また今度やれば良いや、と先延ばしにしたりする。やりたいことはまだ沢山ある。

自分も大事な人たちも、生きていると信じてしまう。

そうやって心を揺さぶられては、決意してみたり諦めてみたり。

心が揺れなくなったら、ときめかなくなったら終わりだと思いながら、悪戯に揺さぶられるのは健やかではないので困りもの。

揺れるのは耳元のイヤリングと、風になびくスカートくらいで良いよ。

いつも揺さぶりをかけてくる君には、出逢わなかったことにしたいし、1日でもはやく逢いたいなんて柄にもなく想っています。

取り止めもなくこころもゆれる、




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