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キャリア教育よのなか科レポート⑪「ロボット」

「ロボット」について考える 2022/11/20

今回の参加者は7名でした。
(小学生高学年:1名、中学生:2名、高校生:1名、大学生以上:3名)
2つのグループでワークに取り組みました。

ワーク①「知っているロボットを書き出そう」

身近なモノから、アニメや映画の中で存在しているロボットまで、とにかく自分の知っているロボットを書き出すワークです。書き出した言葉を客観的に見ることで「自分がロボットについて抱いているイメージ」を確認できます。1分間の個人ワークの後、グループに分かれて4分間意見共有を行いました。

みなさんロボットプログラミングを受講していることもあり、ロボットに興味がある様子で活発な意見が出ていました。ルービックキューブを自動で完成させるロボットなんてあるんだ!しかも名前がついているなんて知らなかった!と、他の受講生がリアクションしていました。知っているロボットを共有するだけでも発見がありますね。

ルンバやペッパーくんなど、自分自身で判断して行動できるロボットを「自律型ロボット」といいます。警備ロボットは、空港や駅などを巡回し、異常があれば係員に通知する機能をもつロボットです。実際動いている映像を共有しました。


ワーク②「対話型ロボットによって変わること」

自律型ロボットのなかでも、今回はコミュニケーションがとれる「対話型ロボット」について考えていきました。
対話型ロボットと人が関わることで、わたしたちの社会はどうなっていくのか、どんな変化があるのか。個人ワーク1分、グループワーク5分で考えていきました。

飲食店や家庭での利用について多くの意見が挙がりました。
「普段の生活に寄り添ってくれることで、生活面の不安がなくなり仕事面の成果が上がる」という意見があった一方で、
「ロボットとの対話に夢中になるとひとり身の人が増える」という意見がありました。
両側の意見に触れることで視野が広がったのは、当人だけじゃないと思います。いろんな角度の意見が集まれば集まるほど、参加者全員の視野が広がっていく、それがよのなか科の醍醐味だと思います。

ホテルやレストランの受付としては今後も使われていくといわれています。プログラムすることで複数の言語が話せるので、海外の方へのサービスが向上します。廊下に配置してすれ違う人に挨拶をするプログラムを組むと、宿泊者だけでなく従業員にも同じテンションで挨拶をするので、従業員の仕事に対するモチベーションが上がる、といったメリットも挙げられています。
また、語学教師ロボットとしての活用も広がるといわれています。発音が完ぺきですし、ロボット相手だと初心者の方が緊張せずに会話の練習をすることができる点も良いところだといわれています。


ワーク③「アンドロイドと人間の違いってなんだろう」

2018年から日本テレビのアンドロイドアナウンサーとして活躍している「AOI ERICA」の動画を見てからワークに取り組みました。

完全自律型ロボットなので、そのときに応じた話をしています。会話は成立していますが、少し違和感を抱いたのではないでしょうか。その点を考えてもらうワークを行いました。個人1分グループ6分で考えました。

恐怖感を抱く受講生が多かったように思います(笑)
表情や話し方のぎこちなさや、作られて動いている感じが不気味さを生んでいるのだと思いました。大きさも怖さと相関関係がありそうです。
「人間のカタチだと過度に期待してしまうのではないか」という意見も挙がっていました。参加者のほとんどが「感情を感じられない」と言っていましたし、違和感なくロボットと共生していく社会はまだ先の話になりそうですね。逆に言うと、人は「人間を感知するセンサー」が非常に強いなぁと思います。


ワーク④「心を感じたのはどうしてだろう?」

先ほどと同じように、動画を見てから問いを考えるワークを行いました。「弱いロボット」についての動画を視聴しました。

ワーク③の動画と比べて能力は劣りますが、人間らしさを感じたんじゃないでしょうか。その人間らしさや心があるように感じたのはどうしてか、考えていきました。個人1分グループ6分で考えました。

庇護欲は、かばってあげたいと思う気持ちのことです。能力が低いからこそ親しみやすく、手伝ってあげたくなるという意見が多く挙がりました。
「完ぺきではないところが人間と似ているから」という意見は納得度が高い様子でした。外見はまったく違うし、モコモコとしか話さないけど、人間らしさを感じるのは不思議だなぁと思います。


ワーク⑤「どんなロボットを作りたい?」

最後のワークは、何でも作れるとしたらどんなロボットを作りたいか、の問いで自由なアイデアを出してもらいました。個人で考える時間は2分、目的や理由もあわせて1分程度で発表できるようまとめました。内容がまとまった人から順に全体共有しました。

制限なく自由な発想をしてみるのが最後のワークです。今回も各受講生ならではの意見が聞けて面白かったです!
細かな設定があったり、目的や理由を論理的に説明している様子が印象的でした。2分であっという間に納得解を作れるのは素晴らしいです。

個人的には、ワーク3からガラッと展開が変わり、ロボットを通して「人間らしさ」や「心」について考える方向になったことが面白かったです。
「よのなか科は受講生が作り上げていく授業」だと改めて思いましたし、そのライブ感を今後も楽しんでもらいたいなぁと思いました。
次回のテーマは「ひょうげん」です。ゲストを招く予定ですので、ぜひご参加いただきたいと思います!
https://forms.gle/KyQT7gMJPpDLqi119

身近なテーマを参加者同士でいろんな角度から考えていくのがよのなか科の特徴です。自分以外の人の話をしっかり聞いて拍手でリアクションし合いながら、いろんな考えに触れて視野を広げていってもらえるといいなぁと思っています。

これまでキープオンでは、13回開催してきました。
8月「いきる」 10月「ものづくり」 12月「ことば」 1月「インターネット」 2月「いなか」 3月「アイデア」 4月「べんきょう」 5月「おかね」 6月「しごと」 7月「いきる(ライフイベント編)」 8月「コミュニケーション」 9月「おかね(経済編)」 10月「ゲーム」

https://note.com/keepon_/n/ne11a375babaf

次回のテーマは「ひょうげん」です。参加募集中です!
日時:12/25(日) 10:30~12:00:「ひょうげん」

https://forms.gle/KyQT7gMJPpDLqi119


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