地球温暖化の時代から地球沸騰化の時代へ
この7月に軽井沢に行きましたが、そこでも昼間は30度と、日差しも強烈でした。そして関東に戻ると、さらに強烈に照りつける日差しは、日傘なしでの行動は危険を感じました。
そして今朝のテレビを見ていると、7月1~23日の世界の平均気温は16.95度で、これまで最も暑かった月の2019年7月(16.63度)を上回ったようです。これを受けて7月27日のニューヨーク国連本部で、グテレス国連事務総長は「地球温暖化の時代は終わり、地球沸騰化の時代が来た」と話している様子が映されていました。
約2年前にこのnoteで気候変動へのアクションをもっと起こせるようにと情報発信を少しでもしようと始めたのですが、その間にウクライナ情勢などもあり、カーボンニュートラルに向けた国を超えた団結もまだ道半ば。地球温暖化というレベルではない、ということで気候変動というべき、という各書籍に書いてあるレベルを超えた「地球沸騰化」という言葉。本当に少しずつでも何かしないとまずいと改めて思いました。
この夏の猛暑はスーパーエルニーニョ現象もあると思うのですが、やはり都市部におけるヒートアイランド現象(都市の気温が周囲よりも高くなる現象のこと)をもっと抑えるように色々な取り組みをすべきなのではないか、とやはり思います。ディベロッパーが自由にマンションを建てまくっていますが、もっと都市開発のやり方を変えないといけないのではないかなと。この1週間で感じた、こんなことをもっとできないかということを挙げてみました。(もっとディベロッパーにはCMでSDGsというのであれば、緑化活動をさらに積極的に、さらにヒートアイランドを防ぐ対応をやってもらいたいですが)
1)駐車場での緑化対応
軽井沢アウトレットを歩いていて思ったのは、広大なコンクリートで覆われた駐車場の周りの暑さです。このアウトレットは相当広いのですが、駐車場に囲まれた場所は極端に暑いのです。
駐車場の緑化について調べていると、大和リース株式会社がちょうどまとめていましたが、「コンクリートやアスファルトの土地は、日中の熱を保持して放出してしまうヒートアイランド現象の原因となるものです。駐車場を緑化することで緑地面積が増加し、ヒートアイランド現象の緩和につながります。」ということが書かれていました。
ここには、緑化ブロックタイプや芝タイプのもの、さらには立体駐車場の壁面緑化について書かれていました。ただ炎天下に車を置いていれば相当車内が暑くなるということも考えると、東京都が丁寧にまとめてる駐車場緑化ガイドに書いててあるような駐車場内分離帯等に木を植えるというのは、景観保護にもなるし、とても良いのではないかなと思いました。
https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/nature/green/parking_plant_guide.files/parking_plant_about.pdf
2)街路樹での緑化対応
今日も15時過ぎに家を出て歩いているみると、沿道の木は背も低く、また何故かその周りの雑草が全て刈られてしまい、多分土の水分がとんでしまっているのか木の葉も元気がない状態でした。
この沿道こそしっかりと木を植えておかないと、日差しを遮るものもなく、またやはり沿道なので道、アスファルトへの熱吸収を下げることができないのではないか。
この辺りの街路樹における緑化というのはどうなっているのかと、ちょうどネットで調べてみると、どうも日本の街路樹管理は、自治体職員がローテーションですぐに異動してしまうためにプロが育っていないという事情もあるようです。だから一律でこの炎天下でも雑草が全て取り除かれていたのかもしれません。このような街路樹も動植物が生きる一つのオアシスだと思うのです。
一般の企業ではジョブ型労働になってきている中、自治体は癒着を防ぐということでローテーションをしていると聞きますが、街路樹についてのプロは専門家として残すなどして全員をローテーションさせない方法も考えてもらいながら、街路樹の緑化もうまく進めてもらいたいです。
3)アスファルト道路
夕日が沈んでから、犬の散歩に出ようとしても、道路のアスファルトが熱と持ってしまい、夜21時とかになっても道路を触ると結構な熱を持っていて、犬の散歩にも行けません。これが結局はヒートアイランド現象を引き起こします。
このアスファルトをたとえば木片とかにならないのかと思っていたのですが、どうも既に新たな素材があるようです。
それは「保水性舗装」というもので、アスファルト混合物の空隙に、吸水・保水性能を持つ保水材を充填するもので、雨が降った時などに吸収・保持した水分を晴れた日に蒸発させ、道路表面の温度上昇の抑制をするというもののようです。これによって通常舗装に比べ7℃から16℃の表面温度低下が計測されたようです。以下に参考のURLを貼っておきます。
https://tenbou.nies.go.jp/science/description/detail.php?id=18
さらにアスファルトの原料を変えて、CO2を固定化(なんらかの方法で気体である二酸化炭素を、炭素化合物というモノにすることで固定すること)するいう取り組みを出光が行なっているようです。
4)市民による直接貢献
この1ヶ月の気温を見るともはやこれまでのように税金で国が予算を立てて、という次元ではないようにも見えます。様々な取り組みを自治体が示し、それに賛同する市民がお金を出す、出したら税金控除などで報いる、などのことで市民が積極的に直接貢献できるようにならないものでしょうか。
それにより街の価値がでれば、お金の出し手自身も嬉しいのではないか。
ちょっとでもこの地球沸騰化を地球温暖化に戻せれば、と思います。
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