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写真群#2 「四角、そして自然。」

四角という形を見ていると、落ち着きを感じたり、安心感を覚えたりします。子どものころからそうだったように思います。

自然界では、あまり四角を見かけません。四角と聞いて浮かぶものは箱、煉瓦、土台、建物、土地、畑、そういう「人がつくったもの」です。ぼくは、自然のなかに野ざらしでいるにはあまりに貧弱です。しかし人がつくるものは基本的に人を助けるためにあるのであって、それが心の平穏をもたらしてくれる気がします。

ただし四角を形づくる直線単体では、そうでもありません。例えば、水平線や地平線はその代表です。
細かいことを言えば直線ではないのですが、とにかく一本の線です。

水平線や地平線を見つめていると、自然を前にむきだしにされてしまうような感覚を覚えます。ぼーっと見つめているうちに、いつその場を去ればよいのかわからなくなる感じもします。そして最後はいつも、なにかはっきりしないものを胸に抱えたまま、その場を去ることになります。

書いていて気づきましたが、これは円を見ているときと同じ感覚です。やはり水平線や地平線は直線ではないし、地球は丸いのだということが、よく分かりました。

幸いなことに、1本の直線がそれ単体で存在することは稀です。
普通はいくつかの直線が、他の直線と一緒になって四角を形作っていたりします。

四角という形に対する個人的な感覚は、このような感じです。

四角以上の多角形でもたぶん同じなのだろうと思いますが、四角と比べると圧倒的に目にする頻度が低いので、あまり深く考えたことがありません。
ちなみに写真においては三角が一番好きです。

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