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写真とカメラ

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2023年8月の記事一覧

写真の理由#1  UKIBOKU

写真の理由#1 UKIBOKU

出来事:発見~撮影

鳩が羽ばたいて、木から飛び立っていく瞬間を狙ったり、くちばしを水面につけて水を飲んでいる瞬間を狙ったりと、自分にしては珍しく、ひとつのものを何枚も撮りました。
ですが撮れた写真を見返すと、なんの見どころもないものばかりでした。
「なぜこれを撮ったのだろう?」と疑問に感じ、頭の中で時間を巻き戻しました。そうして思い至ったのが下のツイートに書いた内容です。

旅行者の真似をして、

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写真の理由#2  賑わい前の

写真の理由#2 賑わい前の

noteに写真をのせるときはTwitter/Xにポストしたものをさらに詰めて編集します。今回は画面下の水面にたくさんいたアメンボに隠れてもらいました。
それがこちら。

ストーリー

あとでわかったことなのだけど、やたら多い人出のほとんどは、日没後、家族や恋人と提灯の灯った舟に乗って、ゆらゆらと過ごしたり、そこらに点々と置かれているろうそくが、足元を朧に照らす中をひそひそ声で歩いたり、そういうこと

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写真群#1 「穴、または円。」

写真群#1 「穴、または円。」

穴、というのは、落ちていく先と見れば不安や恐れを想起させるものですが、出口や窓と見れば外界からの光を伝えるものにもなります。そういうふうに、穴というのはそれがあることでその向こうを意識する、なにか事の始まりやきっかけになりはしても、結局それ自体はなんの意味も持たないものなのだろうと思います。

だからこそ穴を見つめていると、そのときの自分が少しわかってきます。暗がりにいるのか、出口は近いのか、はた

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写真群#2 「四角、そして自然。」

写真群#2 「四角、そして自然。」

四角という形を見ていると、落ち着きを感じたり、安心感を覚えたりします。子どものころからそうだったように思います。

自然界では、あまり四角を見かけません。四角と聞いて浮かぶものは箱、煉瓦、土台、建物、土地、畑、そういう「人がつくったもの」です。ぼくは、自然のなかに野ざらしでいるにはあまりに貧弱です。しかし人がつくるものは基本的に人を助けるためにあるのであって、それが心の平穏をもたらしてくれる気がし

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写真群#3 生地、面、皺。

写真群#3 生地、面、皺。

服や布、生地のシワが見せる表情が好きです。くしゃくしゃしたものも好きなのですが、より好きなのは「生地の寄り」です。
特に茶系の生地のシワが愛しいです。

どうしてかはわかりません。
答えを知りたい気持ちもあるけど、これからも写真に撮っていけばいつかわかる瞬間が訪れそうな予感がするので、焦らずゆっくり、その都度感じ取っていこうと思います。