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写真群#1 「穴、または円。」

穴、というのは、落ちていく先と見れば不安や恐れを想起させるものですが、出口や窓と見れば外界からの光を伝えるものにもなります。そういうふうに、穴というのはそれがあることでその向こうを意識する、なにか事の始まりやきっかけになりはしても、結局それ自体はなんの意味も持たないものなのだろうと思います。

だからこそ穴を見つめていると、そのときの自分が少しわかってきます。暗がりにいるのか、出口は近いのか、はたまた光の下にいるのか。

そしてまた円というのもそれに近く、一見すると角のない柔和な形なのですが、ぼくにとっては居所をおくべき隅のない、どこかに落ち着くことを許さない形でもあります。

そういえば人の目も、円であり、穴のような形をしています。

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