キミのマフラー
白いマフラー良く似合う
君はそんな女性だったよ
こんな僕のこと
愛してくれた人
あの日
君はいつも通り微笑んで
「じゃぁ、またね」って
このまま
また会えるみたいに
冬雲の中
繋いでいた手そっとほどいて
歩いて行った
降りだした初雪が
君を遠ざけて行く
一緒にいても愛し合っていても
君の寂しさに気付かず
身勝手な言葉ばかり押し付けた
いつだって君は微笑んでくれていたから
降り続く雪と同じ色の君のマフラー
目を凝らして見ても
もう何も見えなかった
泣けないくらい悲し過ぎてただここに立ちすくむだけ
幾千の雪の欠片が
僕の心に冷たく積もる
君を失いたくない
こんなに辛いなんて…
降り積もる雪が君を
白く儚く遠ざける
追いかけても戻らないこと
わかっていたから
背中から抱きしめるたびに
くるりと振り向いて
僕を見つめたキミの笑顔
僕はいつまでもきっと
忘れられないよ
それでもゆっくり振り返り
降り積もった雪を踏みしめながら
僕一歩を踏み出そう