「見ない」練習

最近眼精疲労なのかなんなのかとにかく目がつらい
目というか、そもそも眼筋、なんならおでこあたりの筋肉がこわばってる感じがする。

ちょっと前にテレビで見たのだけれども、まばたきするときに上まぶたが下まで下りきらない「不完全なまばたき」になっている人が増えているらしい。おそらく私もその一人なのだと思う。そして完全にまぶたを下ろすために眼の回りの筋肉ではなくおでこの筋肉まで動員することもあるという。たぶん私も気づかぬうちにそういう「力技」なまばたきをしていて消耗しているのだと思う。

もともとこっぴどいドライアイな上に筋肉の不調まで重なるとときたま目を開けているのが辛くなるときがある。とくに「何かを見ようとしている」ときはみるみる眼の体力が削れていくのが分かる。こうやってパソコンに文字を打ち込んだりスマホでSNSの返信をしていたり、テレビをみていたり…何かに集中しているとだんだん見るのが嫌になってくる。

いよいよやんなった私は眼鏡を外してみた。私は両目とも0.1を切る超近視なので眼鏡を外すとなんにもみえなくなる。ただぼんやりとした色が目の前に広がるだけである。そうなると自然に目は見るのをあきらめる。するとなんとなく目が休まる気がするのだ。

もちろん医学的な根拠はないので読者の皆さんはきちんとした情報をもとに眼の疲労を回復してほしい。
ただ、私はこの方法で「見る」ことから解放され、目も心もリラックスできるような気がするのだ。

我々人間は自然と「見る」ことに力が入っているのかもしれない。無意識に行っているつもりの「見る」という行為は、実は意識的に行っているのではないか。「目を開ければ自然と景色が目に飛び込んでくる」と思い込んでいるが、実は「景色を自分から捉えにいっている」のではないか。
あえて目を閉じたり、よく見えない状況にすることでそういう「見なければ」という強迫観念から抜け出すことができる。それが目や心を解放し、真の休息につながるのだろう。

というわけで、せわしない日々だけれどもちょっとずつ「見ない」時間を確保していこう、と誓ったのだけれどもこれがまたなかなか難しい。人間、目を開けている状態の方がもうデフォルトでプログラムされているのだ。
それでも私の目と心の平穏のために少しずつ「見ない」練習を重ねていきたいと思う。

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