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#10 パラレルワールド

GCDF講座第10回の記録。

この日は初めて30分の長いロープレを行い、初めましての挨拶からカウンセリング終了までを体験するという回でした。

その前段で学んだのが、前回に引き続き問題把握について。
目の前のクライアントは、当然自分とは違う人間。
しかも、ほとんどのケースは初対面であったりそこまで関係値の深くない間柄の人がクライアントとなる。
そうなれば、価値観も物の考え方も異なるだろう。

この日とにかく感じたのは、どんな言葉を使って表現するかがとても大切だということ。

例えば、
もどかしい
という言葉をクライアントが言ったとする。
もどかしい、という言葉は、ポジティブかネガティブかで分けるとネガティブではあるだろう。
でも、結構曖昧な言葉で、具体的な心情がイメージしづらい。
クライアントが日常的に使っているとして、だからこそカウンセリングの場でもどかしいという言葉が出てくるのだろう。
でも、カウンセラーは違う環境で生活してきており、もどかしいという言葉を日常的にはあまり使わないとする。
すると、クライアントがどのくらいの強度の心情で「もどかしい」という言葉を使っているのかがわからない。
強度がわからないと、カウンセラーはクライアントがどんな出来事にどの程度どんな感情を持つ人なのか、というのを判断できなくなってしまう。

そこで、カウンセラーに求められるのが言い換えだ。
クライアントが言った言葉をより具体的に表現できる言葉に置き換えることで、あまり関係値が深くない相手とでもズレがなく共通認識を持つことができる。
カウンセラーは日本語にも強くないといけないなぁ、と思った。

と同時にとても考えたのが、
Aと言った場合この会話はどう進むのだろう。
Bと言った場合この会話はどう進むのだろう。
ということをものすごい速度・回数で考えてしまうということ。
動画みたいに一時停止できれば楽なのだけど、もちろんそんなことはできないので考えまくりながら会話を進める。
でもそんな形でやっていると頭がパンクして発言をきちんと理解できなくもなっていくので、
結局は考えすぎずに、目の前のクライアントが言ったことを素直に受け取り、理解できたことを自分なりの言葉で返すことが大切だったりする。

そして最も大切なのは、ケースの復習だと思った。
復習の際であれば、会話の流れを一時停止しながら考えられるので、Aと言った場合、Bと言った場合などをパラレルワールド的に考えてみることができる。
復習ではクライアントはもう目の前にいないので、「あの時Bと言ってたらどう?」と聞くのは難しいのだけど、考えること自体が大事。

こうして色々書いてみると、改めてキャリアカウンセラーってすごい仕事だなぁ。
自分に務まるのだろうか、という不安は尽きないけれど、やってみたいというわくわくの方が大きい。
ということは、この仕事は自分に向いているのかもしれないなと少し前向きになれた。

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