見出し画像

誕生日プレゼントは未来を創るか。

 
もうすぐ夫の誕生日だ。

当日は近場で出かけて食事をする予定だ。
 
 
誕生日を控え、プレゼントを何にするかを悩んでいる最中で長男とも「パパは何が欲しいかなぁ」と話していた。

 
毎年誕生日と結婚記念日は贈り物をしている。
だが、何年も一緒にいるとネタが尽きてくるものだ。コレは昨年あげた、アレはその前の年にあげた…と次々候補が消えていく。
 
 
 
「誕生日、何が欲しい?」
 
もう、思いきって尋ねてみることにした。
いつもはサプライズをするのだけれど、ネタも尽きてくるし、何より誕生日だから本人が欲しいものをあげるべきだ。
 
 
「うーん、わからないなぁ」

迷宮入りである。
普段から物欲がそんなに無い夫なので、わからないで返されると、どんな名探偵でもこの謎は解けないだろう。
 
 
「ねぇねぇ何が欲しい?」

私は諦めずに尋ねてみる。
たまに時間を置いてから質問したり、長男に聴いてきてと頼んでみたり。
 
我ながら執念深いと思う。
 
 
 
すると寝る前に

「あ、欲しいものあった。言って良い?」
夫が、ソファでくつろぐ私の隣に座る。

「うん、いいよ。何??」
心の中ではガッツポーズだ。
諦めなくて良かった…!私の勝利だ…!と。

 

「えっとね、アイアンカバー」

夫はゴルフが好きだ。というかスポーツが好きだ。毎週末会社の同僚と朝から打ちっぱなしに行き、シーズンになると月に一度、二度ほどコースをまわる。
そんな夫にゴルフウェアとして使える服を以前プレゼントしたこともあった。
 

「わかった!どんなのが良いかなぁ」
 
 
 
指定されると気が楽だ。
検索バーに早速「アイアンカバー 人気」と入力する。
 
私はあまりゴルフは詳しくない。夫が色々と横文字を並べて話してくれるが、いつもはてなマークを飛ばしながら うんうんと聴いている。
 
そんな私がゴルフグッズを調べてみても、人気のブランドもどういう物が使い勝手が良いのかもわからない。
夫にこれはどう?これは?と尋ねながら検索を続ける。
 
 
 

実を言うと、まだプレゼントは決まってない。

ゴルフのことはわからないが選ぶことは楽しい。色んなページを開きながら喜ぶ姿を想像してワクワクする。
 
 
 

 
夫は私によく言う。

「歳とったら〇〇ちゃんと一緒にゴルフするのが楽しみなんだよね」

 
老夫婦がコースをまわる姿を以前見かけてから、それが夫の老後の夢となった。
その夢を初めて聴いた時、嬉しさと恥ずかしさで心が溢れたのを今でも覚えている。
 
 
現在選んでいるこのプレゼントは、将来の私たちへの投資なのかもしれない。老後の私たちを創るひとつなのかもしれない。
 
そう思うと、詳しくないゴルフのグッズを選ぶ事にも熱が入る。ワクワクが止まらない。
 

 
 
数日後は夫の誕生日だ。

今夜も二人でスマホを眺めて、コレはどうかアレはどうかと相談をする予定である。
 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?