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雪山で遭難した偵察隊はなぜ間違った地図をもとに生還したか

リーダーはフォロワーに焦点と方向性を与えることが最も重要な役割。

今回はある事例をもとに、先が見えない状況下でリーダーが果たすべき役割について考えてみたい。

■ハンガリー偵察隊の雪中演習

かつてハンガリー軍の偵察隊がアルプス山中で機動演習を実施していた時に大雪に見舞われて前後不覚の窮地に陥ってしまった。
しかし彼らは”たまたま隊員の一人が持ち合わせた地図”を基に行動し無事に下山できた。
下山してきた彼らの地図を確認した上官は驚いた。
彼らが参照していた地図はアルプスの地図ではなく、ピレネー山脈の地図だったというのだ。

この逸話から読み解けることを挙げてみよう。

①計画は実は重要ではない

この逸話に照らし合わせれば、地図こそが計画だったはずだが、それが間違っていても結果は良い方向に進んでいる。
未知の事象に対して取り組むときは、計画を一生懸命にしたところでその通りにことが運ぶかどうかはわからない。
つまり計画は大雑把なもので十分ということである。

②゛発見゛をするまでの素早さが命

生きるか死ぬかの状況下で最も大事なものは時間だろう。
こういった不確定な状況下では動き出しまでの時間を短縮することが何よりも優先ということで、初期の方向性の正しささえも重要ではなく、進んでいくなかで発見したことをもとに素早く修正することが良解への近道となり得ることが示唆されている。

③集中すべき方向性を示すことの重要性

遭難しているときにメンバーの統率が取れていなければ、事態はよくならなかっただろう。
間違った方向性であったとしても、メンバーが同じ方向を向くことで事態が良くなる可能性が高まった。
そう捉えると、成功の確率を高めるためには、良し悪しは別として方向性を与えるという行動が重要だと言えそうだ。

■まとめ

不確定な状況から成功を掴み取るためにリーダーが取るべき行動

・計画を重視しない
・素早く行動する、させながら修正する
・集中する方向性を示す


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