普通の主婦であったはずが
やんごとなき理由から
家族との日々とお別れし
巡り巡って辿り着いたのは
神々の島 バリ島
外国暮らしも一人暮らしも
始めてのことでした。
異国の島でし…
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2020年6月の記事一覧
【クブン・ビダダリ物語⑤】 真夜中の到着
【クブン・ビダダリ物語】
エリーは、その時、この扉の先にある
我が家で、真夜中に独りぼっちであった。
愛猫のバルテュスは真夜中にも拘らず
すぐにエリーの帰宅を嗅ぎ分けて
駆けつけてくれた。
彼の無防備な仕草と、温もりが、嬉しくて
エリーは、涙が一筋二筋と、
溢れ流れるのを感じていた。
涙は温かさをもっていた。
心細かった。
いつもの様な大家さん家族の出迎えもなく
不信感が津波のように押し寄せて来