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日本茶をトルコ風に飲んでみた

メルツのドネルケバブログ メルツです。
国内外のドネルケバブを食べ歩いている男です。


はじめに

6月下旬に宮崎県を旅行して以来、時おり新宿のアンテナショップに行っては特産品を購入するようになりました。

新宿サザンテラスにあるアンテナショップ「新宿みやざき館KONNE」

炭火焼地鶏やごぼうチップスなど様々な特産品を買ってきましたが、とりわけ日常に根付いたのは宮崎県新富町の日本茶です。

JR日豊本線 日向新富駅の跨線橋から

宮崎県新富町は、宮崎市の北隣に位置する人口1万6千人ほどの町。ライチやうなぎなど様々な特産品があるのですが、日本茶もそのひとつです。ANA国際線ファーストクラスで採用された実績を持つ「新緑園」さんなど、有名なお茶農家さんがいくつもあります。

新緑園さん

トルコかぶれな我が家で「お茶」といえば、トルコ産の紅茶かハーブティーを指します。そもそもお茶ではなく「チャイ」と呼んでいるのですが、新富町で日本茶の美味しさを再発見したことにより、チャイに加えてお茶も飲むようになりました。

美味しい飲み方

どのパッケージにも美味しい飲み方が書いてあり、それに極力沿って飲んでいたわけですが、今日は特に理由もなく敢えてトルコ風に飲んでみました。

トルコ風に飲むとは?

【トルコ風】と大層な銘打ちをした気がしますが、(トルコの)どのご家庭にもあるチャイダンルックでお茶を淹れて、(トルコの)どのご家庭にもあるチャイグラスで飲むだけの話です。

チャイダンルック(Çaydanlık)とは、トルコでチャイを飲むときに使われる上下2層式のヤカンです。実際どう使うかは、トルコ風に飲んでいる様子とともに紹介します。

ギンギラギンで汚いキッチンが映り込んでしまうため、トルコ通販の拾い物画像で失礼します。
※写真出典元(https://www.korkmazstore.com.tr/korkmaz-erna-gold-caydanlik-takimi)

Let's Çaydanlık

まず下段に水を入れて、上段に茶葉を入れます。これで火にかけていきます。

左側が上段、右側が下段

グツグツと下段の水が沸騰したら、下段の熱湯を上段に注ぎます。ほどほどに入れるのがミソです。そして火を弱火にします。ちなみにトルコのチャイは、80~85℃のお湯に約5~6分抽出させるとよいらしいですが、私は雑な性格なので沸騰したお湯を上段に注ぎ込むのが常です。今回も同様です。

電気ケトルと遜色ないスピードで沸いてくれる優れものです。
茶葉のゆらぎを楽しみながら、ゆっくりと注ぎます。

洗い物を片付けて7分ほど経ちました。上段の茶葉がいい塩梅に浸出されたのを確認し、まずは上段のお茶をチャイグラスに注ぎます。

上段のお茶だけを注いだ状態です。
上段の底=下段の蓋なので、上段を持ち上げると水がポタポタ落ちるのが玉に瑕。

そして、下段のお湯を注いで濃さを調節します。トルコのチャイでは「タウシャンカヌ(Tavşankanı=うさぎの血の色)」を基準に、コユ(Koyu=濃い)やアチュク(Açık=薄い)と好みによって濃さを調節します。自分はコユ寄りが好きなのですが、このときは「日本茶のコユってなんだろう?」と思いつつ勘で入れました。

下段の熱湯を注いで、濃さを調整して完成です!

チャイグラスになみなみと入れて完成です。

実際に飲んでみた

・色合い

まず、美しい緑色が映えます。色合いが綺麗だと、冷ますついでに見とれていました。お茶の色合いを楽しめるのは、チャイグラスならではかもしれません。

・味や香り

煎茶や玉露、玄米茶など最適なお湯の温度はお茶の種類や味の好みによって分かれますが、今回は沸騰したてのお湯を入れているので、ジュワッ旨味を感じる味わいです。

お茶らしい渋味や苦味はお湯で薄めているからか、想像していたよりも感じませんでした。むしろ、もう少し濃いほうが好みです。そう思いながら飲み進めると、底のほうはいい塩梅の味になっていました。一口ずつ味が変わっていくのも面白いです。

香りですが、飲み口が狭いので、心なしか緑茶の爽やかな香りがより強く感じられるような気がしました。温かいお茶を飲み終わったあとのホッとする余韻、小さいグラスですから何回でも味わうことができます。

・使い勝手

トルコのチャイグラスは湯呑みに比べて格段に薄く作られており、飲み口あたりはすぐ冷めて、底のほうはゆっくりと冷めていきます。猫舌の私でもさほど時間を置かずに飲めるのは嬉しいポイントでした。グラスの容量は100mlほど。おかわりの回数が多くなりますが、チャイダンルックもそこそこの保温性があるので、長く温かいお茶が楽しめます。おかわりで席を立つ回数が多いこと以外は使い勝手もよいです。

・経済性

そして、もっと飲みたいとなれば、下段のお湯を上段に移して時には下段にも水を入れて再加熱して…と、これまでご紹介したプロセスを繰り返します。味としてベストなのかどうかはさておき、茶葉を可能な限り活かしているような気持ちになれます。

チャイダンルックは、盛んにチャイを飲むトルコ人の日常のニーズに応えて、もともと一体型の急須だったものが上下2層式に変化していった歴史があるようです。そのため、飲み続ける点においては優れています。とはいえ、飲みすぎても胃が痛くなってしまうので、ほどほどにしておきました。

注げ足しの儀を執り行っている様子

そんなわけでトルコ風に日本茶を飲んでみました。
お茶請けは近所のトルコ食品店で購入したお菓子です。
トルコのチャイやハーブティーもそちらで購入できます。

ちなみにそのトルコ食品店が倒産の危機に直面しているため、
買い支えのためにしばらくはチャイ生活が確定しております。

濃さの調節ができる点、色合いを楽しめる点あたりが特に大きな違いでしょうか。パッケージの美味しい飲み方に沿う気持ちに替わりはありませんが、今後も気分転換のオプションとして、チャイダンルックも使っていきたいです。

なお、宮崎県の旅行の模様も牛歩のペースで書いています。
という報告を最後に残して、記事を〆ます。
お読みいただき、ありがとうございました!

ご紹介

▼このたび美味しくいただいた日本茶はこちら▼
新緑園さんの「夏茶だより」

▼大変に経営が厳しいトルコ食品店▼
トルコ産の紅茶やハーブティー。買ってあげてください。


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