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禁酒のあれこれ

2022年7月17日、僕は禁酒を始めた。

もうすぐで丸一年経つことになる。

隙あらば飲みに行っていた頃が懐かしい。
毎日のように飲み、飲みだすとキリがなく飲んでしまう。
ずっとそんな生活を送ってきた。

お笑いで成果がでていないから酒に逃げる、酒を飲んでいる最中は全てを忘れさせてくれる。
だが、次の日に二日酔いと罪悪感が押し寄せてくる。
この負のサイクルからどうしても抜け出せれなかった。

死ぬほどきついはずの二日酔いすら逆に心地良くなりだしたとき、ようやくことの重大さに気付いた。

(これはやばい、、いよいよだな、、何しに東京に来たんだ俺は)


何かを変えたかった。

酒をやめれば何かが変わる気がした。

正直、禁酒したからといって何か結果が出るわけではないのだが、何かを得るためには何かを捨てなければならないという謎理論を自分に言い聞かせ、僕の中で1番やめられそうにない酒を選択した。

九州男児の禁酒は、相撲のガッツポーズぐらい禁忌である。
だが、その禁忌を犯さなければいけないほどに、僕は現状を変えたかったのだ。

そんなこんなで始めた禁酒。
色々な誘惑や障壁はあったが、それを乗り越えあとちょっとで2年目に突入する。

禁酒してから様々な変化があった。


・遊びに誘われる回数が減った
・女の子と遊ばなくなった
・明るくなった(気がする)
・3日に1本は映画を見るようになった
・週一ぐらいでキャッチボールをするようになった
・デザート、お菓子、アイス、ジュースを買うようになった
・アロマキャンドルにはまった
・寝る前にストレッチをするようになった
・朝起きてから瞑想するようになった
・二日酔いがなくなった


ざっとこんなものか。
酒をやめてからというもの、今までなんとも思っていなかった些細な娯楽が超楽しみになった。
僕の今の生きがいは、映画とアロマキャンドルとキャッチボールだ。
この3つの内どれかでも欠けていたら、こんなに禁酒は続かなかっただろう。

酒で空いた娯楽の穴を体が勝手に埋めようとし、普段ならハマることのないものにハマる。
そしてその良さに気付く。
禁酒してないと辿り着けない境地。
ストレッチや瞑想なんか昔の僕からすると考えられない。

だが、絶賛禁酒中あるいは、禁酒を始めようとしている人へ向けて言いたいことがある。


「別にやらんでいいよ」

この答えに辿り着いた。
正直、やる意味ないと思う。

禁酒したからといって、何かが劇的に変わるわけではない。
金も時間も然程変わらない。
余裕なんかできやしない。
お笑いも結局は自分の頑張り次第。
酒を飲むという娯楽が、映画などの他の娯楽に移り変わった、ただそれだけ。

禁酒をした方がメリットは多いかもしれないが、酒を断つ辛さを考えるとやらなくていいと思う。
僕は今でも毎日「発泡酒飲みてえ」と思っている、なんなら毎日呟いている。

「禁酒したら身体が楽だよ!疲れないよ!よく眠れるよ!肌が綺麗になるよ!メンタルも良くなるよ!絶対に禁酒すべき!一度やってみて!」

こんなこと言うやつは信用しないでください。
全部嘘です。
禁酒してる自分を肯定したいだけの輩です。

個人差はあると思うが、僕は禁酒してからの方が疲れるし寝起ききついし肌荒れたしメンタルが弱くなった。
故に、酒は偉大なのだ。

さて、じゃあ僕は一体何のために禁酒をしているのだろう。
このまま一生酒を飲まないつもりか?どこまでいくつもりだ?
自分でもわからない。
特に何も決めていない。

なんかめっちゃうれしい日とかあれば飲もう。
バッセンのストラックアウトでパーフェクトだすとか、草野球で完封するとか、note で創作大賞とるとか、シンカー投げれるようになるとか。


あれ、
投手として輝きたいのか俺は。
制球力を上げ球種を増やしたいのか俺は。
そのために東京に来たのか俺は。

違う。

ボールじゃなくペンを握れ。
マウンドじゃなく舞台に立て。
ストライクじゃなく笑いをとれ。

売れろ、お前は売れるんだ、売れるために禁酒やってんだろ、グローブの型を作ってる場合じゃない、ネタを書け。

よし、なんかやる気でてきた、野球のお陰で。

やっぱり野球は偉大だ。

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