【映画】無言でニコラスケイジが暴れるだけの痛快ホラー
「13日の金曜日」「エルム街の悪夢」「チャイルドプレイ」など、
ハリウッドのホラー映画といえば、圧倒的な力を持つ殺人鬼VS一般人という構図が非常に多いですよね。
観客は襲われる側の人間に感情移入して、敵に見つからないように隠れるドキドキ、切りつけられた時の痛み、仲間が目の前で殺される絶望感なんかを
共に味わいながら映画を楽しみます。
しかしそんな構図を大胆にひっくり返すホラー映画があります。
今回紹介するのはこちら
「ウィリーズワンダーランド」
一言でいうと、「主人公が強すぎるので安心しきって見れる」映画です。
人間VS殺人鬼の構図はそのままに、
人間(弱い):殺人鬼(強い)という力関係が、
人間(強い):殺人鬼(弱い)という風に逆転してしまっています。
しかも何が恐ろしいって、ニコラスケイジは映画が始まってから上映終了まで一切言葉を発さないのです。
襲い来る殺人鬼を、ただひたすら無言で殴り殺し続ける。そんなシーンの連続。
ゲームのように、場面が進むにつれて新しい敵キャラが次々に登場するのですが、基本的に出てきてすぐ殺されます。見ているうちにそのスピード感と滑稽さに笑いがこみ上げてくること間違いなし!
「作品あらすじ」
ニコラス「田舎町を走行中に車が壊れた。困った」
男1「なら一晩だけ廃墟の清掃をしてくれたら車を直してやる」
→ニコラス、廃墟の清掃員へ。
男1「とにかく朝まで掃除をしてくれ。あと休憩は時間通り取るように」
だが清掃は表向きの理由で、実は廃墟には殺人鬼の魂が乗り移った着ぐるみ達が、自分たちの生贄となる人間を手をこまねいて待っていた。
→生贄として廃墟に送り込まれたニコラス。でも強すぎて無双。
どうなる廃墟の殺人鬼!?
「鑑賞ポイント」
①主人公のフィジカル
とにかく強い。筋肉隆々の男が眉一つ動かさずに敵をなぎ倒していく様は、まるでターミネーターのようです。武器があれば使いますが、基本は素手で殴ります。
②時間厳守
仕事を依頼してきた男に「休憩は時間通りに取れ」との指示を受けます。
1時間に1度のペースで休憩をしっかりと挟む主人公。休憩時間を知らせる時計のアラームが鳴れば、たとえ殺人鬼との戦闘中であっても休憩室に戻ります。この点は絶対に譲れないみたいで、廃墟に侵入したティーンの女の子が殺人鬼に襲われそうな場面でも、平気で彼女を見捨てて休憩に行くような男です。
ちなみに、なぜか休憩中は敵も襲ってこないという謎ルールがあります。
③劇中の音楽
タイトルにもなっている「ウィリーズワンダーランド」とは、作品の舞台である廃墟の室内遊園地。
かつて施設が栄えていた頃に作られたウィリーズワンダーランドのテーマソング。これが耳に残ります。アメリカの古いポップスのような曲調で、主人公がその曲に合わせてダンスするシーンも途中で入ってきます。
また、劇中で殺人鬼のボスであるウィリーが繰り返し歌っているお誕生日ソングは不気味な響きを持っており、ジェイソンが迫りくる時の囁き声や、
ジョーズのテーマ曲のような、これから惨劇が起こるぞ、という予兆として
効果的に使われています。
以上が映画「ウィリーズワンダーランド」の主な見どころです。
グロテスクなシーンも少なく、ホラー映画が苦手な方でも十分に楽しめる作品となっています。
襲われる恐怖ではなく、むしろ襲う優越感を感じたい!そんな時にもオススメです。
ぜひホームパーティーなんかで上映してみてはいかがでしょうか?
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