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「イメコン」とルッキズム
「イメージコンサルタント」「パーソナルスタイリスト」「顔タイプアドバイザー」と名乗っている立場として、「ルッキズム」に関してどういう考えているのかを書いておこう!と思って書いています。
数年後にはかなりの確率で時代遅れになっているかもしれませんし、そもそも勉強不足の点も多いかと思いますが、これから勉強していくという覚悟も込めて書きます!
◆ルッキズムとは?
まずは「ルッキズム」の辞書の定義を見てみます。
ルッキズム(lookism)とは、人を容姿の美醜によって評価し、身体的魅力に富む人(美男美女)とそうでない人を差別して扱う、という考え方(ステレオタイプ)を意味する表現。「外見至上主義」とも訳される。
引用:weblio辞書
ここでいう「差別」はある属性に所属していることを理由に、不当な取り扱い(冷遇だけでなく優遇も含む)をすることだと考えます。
「ルッキズム」は「美しいか」「容姿がいいか」を基準に不当な取り扱いをする・されることだと言えるかと思います。
社会問題としては、「容姿がいい人が採用されやすい」「容姿がいい人が出世しやすい」といったことや、このイメージから「容姿がいいから採用されたんだ」といったものまで様々です。
こんな言葉もよく聞くのではないでしょうか。
「垢抜けたほうがいい」
「痩せたほうがいい」
「そんな格好モテないよ」
「身長が残念なんだよな」
「服に気を使わないなんてありえない」
まず、「ルッキズム」は差別であり、「差別はなくすべきだ」というのが私の考えの前提です。
「外見」に対してアドバイスをするイメコン。
ルッキズムに加担せず、反ルッキズムと同じ方向を向く方法を考えてみます。
◆ルッキズムに加担するイメコン
「イメージコンサルティング」には50年以上の歴史があると言われています。
「イメージコンサルティング」が仕事になった時代背景もあり、ルッキズムとの共通点があることをかなり感じます。
・「美」に普遍的で一定の基準がある
・「美しくなること」に価値があるという価値観
・「美しくないこと」に価値がないと見なす価値観
・「女性らしさ」「男性らしさ」を絶対とする場合
・「垢抜けなきゃいけない」という価値観
・「ダサい」に価値がないと見なす価値観
・「他者の外見に口出しをする」という行為
・「着痩せ」を極端に迎合する場合
イメコンがルッキズムの弊害を受けて苦しんだ人の受け皿になっている場合も多く見かけます。
実際私の場合もそうで、「普通に見られたい」というきっかけで診断を受けましたが、その裏には「ダサいと思われたくない」みたいな考えがあったのだと思います。
さらにさらにその裏には、
・「ダサい」といってくる人がいる
・反対に過剰に外見を褒める人を見る
・「普通の外見」が存在があるという固定概念
などなどがあったのかなあ、と思います。
今でこそ「他人の意見なんて知るか」「相手がおかしい!」と、ルッキズムの考えから解放された感じがしています。が、それでも心のどこかでは今もなお、ルッキズム的な考えが染み付いているようにも感じます。
◆反ルッキズムと同じ方向を向くために
では、イメコンはルッキズムに加担するしかないものなのでしょうか。
それはちょっと違うんじゃないかな、というのが私個人の考えです。
私は特に、イメコンは自分が自分で楽しむためのものだと位置付けています。
私は語学やアイドルも好きで、日々の生活を充実させるために必要不可欠なのですが、イメコンもこの並びに置きたいことのひとつです。(TPOなどを考えると単純にできないですが。)
例えば、次のような認識・行動をとれば、反ルッキズムと同じ方向を向くことができるのではないでしょうか。
・「美しくなるか」「美しくいるか」は個人の自由
≒イメコンは受けなきゃいけないものでは全くない
・「美」も色々であることが前提
・「女性らしさ」「男性らしさ」を疑う
・一人一人に合わせてパーソナルなアドバイスをする
・現在の体型・外見に合わせたアドバイスをする
・他者ではなく自分との向き合い方を考える方法の一つ
・気分を上げる方法の一つ
・変わること・変えることを強要しない
◆サロン月傘の立場
サロン月傘および私kdkとしては、反ルッキズムに賛同します。
賛同した上で、抽象的かもしれませんが、次のような理念を持って活動していくつもりです。
◇「現在」の「似合う」を提案する
「現在」の容姿・体型に、「似合う」ものをご提案します。
これは常識であってほしいですが、「まずは痩せてください!」といった外見を変えるように提案(・強要)は絶対にしません。
サロン月傘では「似合う」を「外見(特に顔)のイメージとファッションのイメージに統一感を出すこと」と考え、好みや要望、価値観に合わせてご提案します。
「女性らしさ」や「男性らしさ」という言葉は、極力使用を控えます。使用する場合も「いわゆる女性らしさ」などと表記し、固定概念だということを示します(緩やかかもしれませんが)。
着る服やメイクによって、自分をどのように表現するか・したいのかに焦点を当てたアドバイスを心がけていきます。
◇気分を上げるための一つの方法と位置付ける
ファッションにはTPOなど、「見えないルール」「見えないマナー」のようなものと大きく関係があるように思います。
例えば、冠婚葬祭での服装や、職場での服装などが挙げられるかと思います。(そのルール・マナーの適切性はさておき)
サロン月傘ではイメコンは「ルール」ではなく、気分を上げるための一つの位置づけます。趣味の一つのような、自分のために使う時間の一部であればいいなと感じでいます。
当たり前ではありますが、イメコンは「すべき」ことでも「しなきゃいけない」ことでもありません。
サロン月傘ではオンライン顔タイプ診断に7,000円をいただいておりますが、7,000円もあればできることはいろいろあります。
美味しいものを食べたり、推しのグッズを買ったり、遠征費の足しにもなるかもしれません。「似合う」よりも「好き!」を重視した服を手に入れるのも楽しいです。時と場合、環境にもよりますが、心を満たすことは様々ですよね。
そんなあらゆる選択肢と比較して、「新しいことはじめてみようかな!」みたいな感覚で診断を受けてくださると嬉しいです。
◇「アドバイザー」という立場で働く
「アドバイスをする」「アドバイスを受ける」というコミュニケーションについて今一度考えてみたいと思います。
「アドバイス」というコミュニケーションには「アドバイスをする人」と「アドバイスをされる人」がいるというイメージがあるかもしれません。
が、実際は「アドバイスを求める人」と「アドバイスをする人」のコミュニケーションだと考えたほうが自然です。
例えば「痩せたほうがいい」というのは、知り合いや友達、家族に言われる場合も余計なお節介であり、「痩せていた方がいい」というルッキズムの押し付けです。
では、医者に「痩せたほうがいい」と言われるのはどうでしょうか。余計なお節介とは違い、より自然な感じがしませんか。
これは、健康になるために「アドバイス(指示)を求める人」と「アドバイスをする人」という関係が成り立っているからです。
さらに言うと、医者が病院で診察の際に、健康になるための方法として「痩せたほうがいい」と言うことで、適切なアドバイスになります。(医者の好みとかではなく、という意味です。)
例えが長くなりましたが、「アドバイス」は適切な関係・適切な場所で行わなければ、価値観を押し付けるだけのかなり「危険」な行為だと思います。
サロン月傘では、「イメコン」もこのようなアドバイスが適切に行われるべきだと考えます。
診断を受けてもらう際には、「お客さま≒アドバイスを求めている方」に対して、「アドバイザー≒その知識を持っている人」として、アドバイスやご提案を行います。
有名人を含め、診断を受けてもらっていない人に対しては、「こうすればもっといいのに」だとか「この人は◯◯なのに△△するなんてもったいない」というイメコンを基準として容姿を評価する言葉は使いません。
個人に対してだけでなく、「きれいになるにはイメコン受けなきゃダメ!」「痩せるのこそ垢抜けへの近道!」といった不特定多数に対するアドバイスもしません。(例を書くだけでも心苦しいですね…)
◆まとめ
まだまだ勉強不足な点もあるかと思いますが、以上はサロン月傘及び私kdkの立場です。
サロン月傘としては、イメコン界隈で働く身として、また一個人として、反ルッキズムに加担しないように、今後とも勉強していく所存です。
「自分の外見について誰かにアドバイスをもらう」というのはかなり精神的にハードルが高いと思います。
が!イメコンは楽しいですし自分の気分も上がるので、もし受けてみよう!と思ったら信頼できるアナリストさんを探してみてください^^
もちろん、サロン月傘でもオンライン顔タイプ診断(4タイプ・8タイプ)を受け付けております!ご興味があればぜひお申し込みください^^
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