『DXを具現化するアジャイル開発』 文教大学 特別講義レポート
はじめに
2024年12月3日、文教大学情報学部からお声がけいただき、就職活動に向けた「キャリア研究」講座において、情報社会学科2年生を対象にKAG代表の木暮が講義させていただきました。
背景
文教大学情報学部は日本初の情報学部として創設され、実践的なカリキュラムを採用されており、学生が適切な企業選択ができるように就職活動の準備講座を授業に取り入れていらっしゃるとのこと。今回は情報社会学科でアジャイル型開発の組織展開とアジャイルな組織運営による企業改革を研究している吉田准教授から外部講師としてのご相談をいただきました。
当日の様子
文教大学湘南キャンパスについて
今回講義を実施するにあたり、情報学部のある湘南キャンパスに伺いました。神奈川県茅ヶ崎市に位置する同キャンパスには豊かな緑が広がっており、特に印象的だったのはまるでヨーロッパの街並みのような趣を醸し出す赤レンガの建築物です。
講義のテーマ
座学について
座学では、日本におけるDXの現状やそれに対するアジャイル開発の有用性やスクラムの仕組みなどについて、より実践的な内容を取り扱いました。
また、「DXを推進するための組織とは」というトピックでは、変化が加速する環境下でDXを推進し、組織を持続的に発展させるために必要な組織文化について、KAGの事例と大切にしている行動指針を交えて解説いたしました。
ワークショップの様子
今回の講義では座学だけでなく、よりアジャイル開発を実感してもらうためにピンポン玉を使ってスクラムを体験できるワークショップを実施しました。
このワークショップでは、「チームメンバー全員がボールに触れる」「ボールを空中で受け渡す」などの複数のルールのもと、ピンポン玉をスタートからゴールまで1分間で移動。その後2分間の振り返りで移動できるボールの数を増やす改善案を考える。
このサイクルを繰り返すことでチームの改善プロセスを体験してもらう内容です。
当初は多くのチームが1列に並んで1個ずつボールを手渡しする単純な方法を採用していましたが、改善プロセスを重ねるうちにチームごとに工夫を凝らすように。並び方を変えてみたり、両手をお皿のように使って一度により多くのボールを運べるようになど様々な改善を実施。結果的に1回目と比べて約3倍のボールを運べるまでに改善されたチームも。
学生達からは「楽しかった!」という声が上がり、改善を繰り返してより良くしていくというアジャイル開発の本質を楽しみながら体感していただけたのではないかと思います。
最後に、学生へのメッセージ
最新のトピックとして、ビジネスにおける生成AIの活用事例と、これからの時代に求められる人財像についての話しをしました。
生成AIについては、KAGの業務における具体的な活用事例や開発効率化の取り組みを紹介し、さらにアイデア創出を支援する生成AIアプリケーションのデモンストレーションを実施。興味を持ってデモの様子を見る学生の視線が印象的でした。
これからの未来に求められる人財として、自らアウトプットして情報発信を続けることや、他領域との共創ができるT型人財を目指すことの重要性を挙げました。
また、単なる技術力だけでなく人間ならではの深い洞察力と倫理観を持って、技術を越えて社会に価値を生み出すエンジニアになって欲しいというメッセージを期待を込めて送りました。
おわりに
今回、学生の皆さんの前でお話をさせていただく貴重な機会を頂いたこと、また準備にご尽力いただいた文教大学の吉田准教授をはじめ、関係者の皆さまに深く感謝を申し上げます。そして、実践的なカリキュラムのもとで学ぶ優秀な学生の皆さんの姿に、明るい未来への希望を強く感じました。
今後もKAGでは教育機関との取り組みを積極的にご支援させていただき、一人一人が本当に実現したい豊かな未来へ自由に挑戦できる社会の実現を引き続き目指していきたいと思います。
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