定時退勤することの効果
定時退勤なんて無理。
それが、教育の現場です。
毎日、絶対、ずっとできるわけではありません。
ただ、できる方法もたくさんある。
取捨選択するということです。
その方法については、良書もたくさんありますし、自分で考えて見つけることも大切だと思います。
私は丸付けと教材研究をできる限り時間的に『捨』します。
ここでは、早く帰ることがどのような効果があるかについて、自分自身のことを含めて書いてみます。
定時退勤することの方が残業するより、子どものためになるということが実感できれば、より自分の定時退勤への意識が高まります。
結局先生たちは残業することが子どものため、自分のためだと思ってしまうところもあるので、その考え方の転換が必要だと思います。私もそうでしたし、今でもそう思っているときも実際にあります。
でも、やっぱり早く帰る方が子どものためになる、そう胸を張って言いたいものです。
ちなみに、やるべきという思い込みも要注意です。
『定時退勤はなぜ子どものためになるのか。』
結論から言うと、この3つの効果があると思います
①余裕を持って子どもに接することができる。
②基本的な生活の大切さを身をもって実感できる。
③余白で自分の興味を知り、思考が広がる。
①余裕を持って子どもに接することができる。
子どもに対して余裕なく接してしまう。
当たり前です。35人の子どもを1人で見る、学習面から生活面まで、特別な支援も必要であれば、学習経験が豊富な子も楽しめる授業設計などなど本当に先生という仕事は脳みそをフル稼働させます。
脳は常に情報処理しながら、エネルギーを使い、ストレスも処理をします。
つまり、脳のストレスが処理しきれないと、ストレスが積み上がっていくばかりになるのです。
積極的に休むことは、脳を休めるために必要です。
そうすることで,次の日もストレス処理を適切に行えるようになります。
過剰なストレスは人の判断を鈍らせます。
この仕事をしている限り、要注意ですよね。
子どもと先生は感覚的に繋がってしまいます。
敏感な子どもは、先生の余裕のなさを感じて、先生のために周囲の子どもを注意します。先生のストレス状況が、子ども同士の関係性にも大きく影響することを僕らは意識しないといけません。
ストレスフリーに見える大人が目の前にいること
ストレス過多に見える大人が目の前にいること
それによる教育効果の違いは想像がつきますよね。
②基本的な生活の大切さを身をもって実感できる。
早寝早起き、健康的な食事、休息、適度な運動。
子どもにいうことを自分もやることで、伝わる力は増します。特に日本人は、休息や睡眠に対する意識は薄い。きちんと学ぶ必要性があると思います。
自分をコントロールすることは、思春期、青年期に入る子どもたちにとても大切です。生活が心の調子を整える感覚を児童期からしっかりと体感させてあげたいですよね。
私の夜の時間の使い方は
30分の自転車通勤。
30分のぼーっと時間。
この辺りまで仕事のことがふわふわ頭にあり、振り返っています。
そのあと、食事を妻と一緒に作ります。
これは、仕事と生活の区切りをつける大切な時間。
調子の悪い時は、ここまで思考が仕事に脅かされます。
食事は、料理も含めて本当に幸せな時間。
ただ、そこにかかる手間が嫌い。なんて、妻は言いますが、私は結構好きです。心に余裕があれば。
つまり、料理を楽しめているうちは、自分の心に余裕がある合図だと認識します。
この習慣は、子どもの給食指導に繋がりますし、食材や調理過程、完成した料理などの写真を子どもたちに見せると話の種にもなります。
そして、頭の中に余白を作る努力をします。
マインドフルネス瞑想やストレッチ、特に睡眠前1時間の過ごし方のコントロールは次の日の生活を作り、その循環が毎日の体の調子を整えます。
この心地よさを意識的に取り入れることを子どもたちと共有していくことは必要だと思います。
すると、寝るのが遅いんです、、、なんていう家庭の相談にも真摯にのって、体験談をもとに改善策まで伝えられるようになります。そうすれば,子どもの今のため、未来のためになります。
小学校で教えている基本的な生活習慣、保健や家庭科で学ぶことがいかに自分のパフォーマンスをあげるために必要かわかってきます。
すると、多忙な日の自分の調子もわかり、どうやって自己調整するのかまで意識が及びます。
お酒を飲んで、友達とワイワイして、スッキリした気持ちになる。私はそんな人間でしたが、今はお酒を飲まない習慣の心地よさも自分なりに感じているつもりです。自粛のおかげでもあります。
もともと、お酒がライフワークの夫婦でしたが、今はノンアルでも楽しんでいます。妻は、やっぱりビールが飲みたいなんて唸っていますが。笑
私はお酒も大好きですが、睡眠の質の良かった次の日の朝も負けないくらい大好きです。
よく目標に掲げられる『自律』
これを学ぶ上で、最も重要なのは生活習慣だと私は思っています。
自律を身を持って伝えられる大人になることはきっと、親とは違う子どものロールモデルとなる教師には大切なことなんだと思います。
③余白で自分の興味を知り、思考が広がる。
教員になって1年目が特に辛かった、今でも感じるモヤモヤですが、こんなことをするために先生になったんじゃない。という気持ち。
夏休みになるとその思考が広がり、教育現場の課題や自分の思いと向き合う時間が少しできて、心が落ち着いたことを思い出します。
それでも現実は全然違う、とまた日常の中でうなされていました。
その思考するために必要だったのが余白の時間です。
教育について考える。
何のために働くのか。
そういったことに立ち返り、考えられる余白は大切。特に働き初めの若いうちには本当に大切。
それを考えられないで、ただがむしゃらに働き続け、頭では働かないといけない。心では何か違うんだ。と思うこのズレは苦しくて仕方がない。
そうやって、先生を辞めていってしまう有望な人材もたくさんいると思います。
どうすれば子どもが笑顔になるのか。
それは職員室や教室で遅くまで、プリントを見つめて、黒板を見つめて、パソコンを見つめて出てくるものだと思っていました。
しかし、それは好きな本を読んだり、ドラマを見たり、誰かとリラックスして話すしたりする中でもたくさん出てくることです。
狭い世界に自分が囚われないためにも、時間の余白で自分のやりたいことをやる。
そうすれば、素敵な出会いがたくさんあります。
私は本を読んでも集中が切れてしまいます。なので、3冊並行読書をしています。毎日、小説とエッセイと仕事に関する本をつまみ食いしながら読んでいます。読みたくない気分だと、仕事に関する本は読まない日も多いです。
たった2ページでも読んでみる習慣が、あれも読んでみようかなとかもっと読みたいなという気持ちを生んでくれます。
でも,そんな選択ができることさえも時間の余白があるからなのかなと思います。
〜しなければならない。という思い込みは苦しいです。
〜やってみようかな。から、〜やってみたい。へ。
そんな実感をもてるゆとりが大切。
そうすれば、子どもたちにも胸を張ってやりたいことやりなよっ!って言える気がします。
好きに出会える時間を大人だからこそ大切にしましょう。
多忙を極めるこの仕事だからこそ、定時を意識して働くことがどれだけ意味のあることか、頭でわかっていながらも体はわかっていなかった自分がいたように思います。
私は、教師としての見本にはなれないかもしれませんが、子どもが大人っていいかもって思うきっかけになれたらいいなと思っています。
そのためには、いつも笑顔でいたいと思っています。
だから、定時退勤は私にとって大切な任務です。
それを行動しながら積極的に、発信することの意義は大いにあると思っています。
みんなで笑顔で働きたい、心からそう思います。
本当に忙しいけど、みんなで頑張りましょう。
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