育成年代に今伝えるべきこと

おはようございます!

本日は、指導者さんが、子供に動きであったり何かを教えるときにどのようなポイントに気をつけるべきかについてお話ししていきたいと思います。

※ここでは、トレーナー目線でお話ししていきたいと思います。
※育成年代:12才~15才とします。
(僕が関わったことがあるのがその年齢の子だからです。)

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1、こちらの問いに答える必要があります。

Q,育成年代に携わる者として、一番大事な要素はなにか?

この問いに、あなたが思う回答をしてください。


僕の考えとしては、子供たちに『どう教えるか』が大事だと思っています。

競技ごと、カテゴリーによって伝える内容は変わってくるものですが、共通して言えるものとして、どう教えるかだと思っています。

特に育成年代は、子供から大人に心身ともに急成長していく段階なので、大人になるために必要な事を教えることも大事ですが、ここはまた別の機会に!

この年代だからこそ身につけるべき課題として、一番大きいのが、『自分をどれだけ理解できているか』だと思います。

<自分を知る要素>
・自分がどういう人なのかを認知すること
・各動きに対して自分の体をどう操作するかを認知すること

どちらの要素も自分を理解する上で欠かせない要素です。


2、現代の子供に起きていること

特に、インターネットが普及した現代では、多くの情報が出回り、トップアスリートがやっているワークアウトなどを自分のスマホで手軽に見ることができます。

多くの情報に触れ、多くの選択肢から自分で選ぶことができるので、素晴らしい環境になっていると思う背景に、『自分のことを理解できていない』という現状も加速しているように見えます。

・トップアスリートのやっているメニューだからやろう
・トップアスリートが〜のように動いているからやろう
・トップアスリートの考えがこうだから自分もこうする
・みんなやってるからやる

などなど、情報によってこのような状態に陥っている子供をたくさん見ます。

もちろん、大前提としてマネをするのが良くないと言っているわけではないということをご理解ください。真似をすることで好奇心や興味が向上し吸収量を何十倍何百倍にもできるのは確かだと感じるのでどんどん真似をして欲しいと思いますが、『いつまでその真似をするの?』ということです。

パフォーマンスがどうとか、スキルがどうとか、もちろんそれも競技をしていく上で重要な要素でありますが、それに関しては自分を理解してからの方が習得も早いし、カテゴリーが上がれば自ずとパフォーマンスレベルっていうの体の成長とともに勝手に上がってくるものだと思っています。(練習はしっかりしてください)

※運動における重要な要素を↓ピラミッドでよく表されます。

画像1

要は、土台(自分を理解)ができていない状態でパフォーマンスやスキルの練習をやったって、何かがダメになった途端に崩れて良くない方に進むっていうことです。
例)怪我、どんなに練習してもうまくならない、失敗した時のよりどころがない

このような感じになります。

3、ある方の言葉にこのような言葉があります。

『トップアスリートこそ、代償動作が多い』

代償動作:理想的な動きから外れた時に別の部位を代償的に使うこと

これを聞いて、トップアスリートがそうなら理想的な動きができなくてもいいじゃん!って思った方もいると思いますが、これは自分の体を理解しているトップアスリートだからこそできるものだと思っています。(個人の見解)

自分の体を理解せずに代償動作が起きれば『痛み』に変換されます。


4、指導者はどうするべきか

では、指導者はどうすればいいのかをこれから話していきます。

『自分を理解』するためのアプローチとして、自分を感じてもらうための時間を設けることが大事になってくると思っています。

多くの指導者さんたちが陥る問題として、その人たちの歩んできたルートであったり学んできたもの中に自分が思う正しい動きであったり正しい動作と言うものが必ずあり、それを子供たちにそのまま伝えてしまうことです。

その経験を子供たちに伝えることでより良くしていこうというアプローチは理解できますが、果たしてそれがその子達1人1人に合っているのかを考えている方はどれくらいいるのでしょうか?

1人1人、体の出来具合、体の動かし方が違うので、こう動きなさい、こういう時はこうするんだ。と教えてしまうとその方法に合った子にはプラスになりますが、合わない子にはマイナスに働くかもしれません。厄介なのは、そう教えてしまうと子供達はそれが正解と思い込んでしまいますので、もっと自分に合った動きがないのかと探すこともしなくなります。

(トップアスリートの動画ばかりを見過ぎて自分を理解せず、自分に合わない動きをしている子もみますね。)

『自分ができた動きは相手ができないかもしれませんし、相手ができた動きを自分ができないこともあります。』

大事になってくるのが、
・子供たちは、自分の体を理解すること
・指導者さんは、その子に適しているのかを観察しフィードバックを得ること

なので、

指導者さんは、子供たちが『自分の体はどう動かすのか』『どういう風に動かしたら動きやすいのか』など、自分の体に興味を持ち、知ることができるような時間を設けてみてはいかがでしょうか。

例)もも裏ストレッチ
→写真のような動作でもも裏を伸ばします。
→ポイントは〜と〜と〜です。
→君達は、どのように感じる? 
※こちらの目的と一致していない場合『いろいろ動かしてみて伸びるポイントを探してみて』

画像2

と、このような聞き方をしてあげると子供たちも、自分の体はどうなのかなぁっていうふうに考える機会ができると思います。

このような小さなことでも、結果的にそれが自分の体を感じる癖、考える癖につながるので、思考の回数が増えて長期的に見て自分で考えられる選手になるのではないかとも僕は思っています。

もちろん、アプローチは無限にあります。

一番取り入れやすいものとして、ストレッチを例にしてみました。


5、まとめ

子供たちに何かを強制するのではなく、自分の体を知ってもらうためのアプローチ取り入れてみてはどうでしょうか。方法としてはどのように感じる?と子供たちに聞いてフィードバックを得ることだと思います。

僕もまだまだ試している段階ですが、少しでも子供たちのためになるようにこれからも考えていきますので、皆さんからもこうしたらいいかも!などのアドバイスをいただけたら嬉しいです!

未来のスポーツ界を担う若者のサポートを頑張ります!


では本日も頑張っていきましょう!

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Saito Kaede



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