苺づくしのスイーツバイキングに行ってきたよ
いちごが大好きだ。
でも高い。
沢山は買えない。
一度でいいからお腹を壊すほど食べてみたい。いちご農家か、さくらんぼ農家に嫁ぎたいと思っていたぐらいにイチゴが大好きなのだ。
先日、家族で苺づくしのスイーツバイキングに参戦した。
入れ替え制で15:30の予約。制限時間75分間。
脂質異常症である私は、毎日30分の散歩とHIITをこなしてこの日に照準を定めていた。
人間は食い意地がはると叶えたい目標があると頑張れるのだと自分でも驚く。
オリンピックを目指して体調を最高に整えるアスリートそのものである。
予約時間より15分も早めに着いた。すると、お席へどうぞと言うではないか。ビュッフェはまだクローズだけど、ソフトドリンクでも飲みながらお待ちくださいませ、と。
素敵なサービスやねぇとウキウキしながら待っていた。うっかり紅茶をおかわりする所だった。危ない。苺は水分が多いので、ドリンクでお腹を満たしてはいけないのだ。
そしてあっという間に満席になり、15:30きっかりにスターティングゲートは開かれた。競走馬達が猛進する。
目指すはあまおう。数種類の苺が陳列されているが、そこはやはりあまおう。
長蛇の列の末、ようやく順番が回ってきた。やっと会えたね、あまおう様。小さなトングでひとつづつ皿に盛る。皿が大きいので時間がかかる。
後ろのオバ様の一団がジリジリと詰めてくる。圧がすごい。オバ様の持つトレイが私の背中に触れる。早よせえ!と。気の小さい私は耐えきれず、志半ばで次のスイーツに移動した。
苺づくしと言うだけあって、苺を使ったたくさんのスイーツ。甘いものってなんでこんなに美味しいのだろう。甘いものを摂取する度、幸せな気持ちになり心の棘が取れていく感じ。
ドラッグ中毒者がドラッグをなかなかやめられない気持ちがわかる気がする。知らんけど。そう、私はスイーツジャンキー。
あまおうとスイーツを周回すると、しょっぱいものでお口直しがしたくなる。そこはよく考えられていて、カレー、中華、イタリアン、生ハムといったfoodも用意されている。
スイーツの合間のカレーやシュウマイ。これがまたウマイ!
と、その時。
「ただいま苺スフレが焼き上がりました!焼きたてをお召し上がりください!」
白服のウェイターさんがベルを鳴らしながら練り歩く。第2レース、スターティングゲートオープン。
隣のテーブルのオバ様4人組のスタートダッシュが競走馬のごとく見事だ。イチゴスプリンター、ユメノカエクスプロージョン、デスアマオウ、スフレパイレーツと命名させてもらおう。
いやー、食べた食べた。
お腹も満たされて…と言うか、はち切れそうで、家族4人とも無言でチベットスナギツネのような遠い目をしていた。
我が家では長女が苺を100個ぐらい食べて優勝。
精算を終えてロビーに出ると、そこには数多のチベスナ達が。
外に出てみると、来る時は降っていなかった雪がチラチラ降り始めていた。
遠い目をしたかつての同志たちは無言で雪の中を帰っていった。
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