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【僕はコロたん その1】

【僕はコロたんその1】

コニー姐さんとリリー姉さんと
一緒に最近登場しているので
ご存知の方もおられるかと思います。

僕の名前は

『コロたん』

ミックス犬1歳2ヶ月の男の子です。

僕の話を少しします。

僕は生まれてから半年間
シェルターで暮らしていました。

他の子達は
シェルターに見に来た人たちに
可愛がってもらって
どんどん新しいお家へ行きました。

でも僕は不器用なので
どうしても人に近づくのが怖くて
いつもケージの隅っこで
小さくなっていました。

そんなある日
男の人が一人
いつもご飯をくれたりする人と一緒に
僕を見に来ました。

『この子は鳴かないですし暴れることもありませんよ』

男の人は僕のことをそう説明されて
どうやら僕の新しい飼い主さんに
なろうと決めたようでした。

僕はその人の車に乗せられて
新しいおうちへ行くことになりました。

でも、外に何があるか
人間ってどんなものなのか
全くわからなくて
どうしたらいいかさっぱりわかりません。

とにかくケージの奥へ逃げ込めば
誰もそれ以上近づかないことだけは
わかっていたので
とにかく逃げようと必死でした。

新しいおうちは山の中でした。

男の人は僕のお父さんになり
でも1週間のうち
2晩だけは一緒にいてくれますが
そのほかはペットホテルというところへ
預けられました。

ご飯はもらうことができるけれど
誰も僕のことなど気にもとめず
毎日ご飯を食べて寝る。

やっぱりそこでも
人間ってどういうものなのか
わからず怖いだけの毎日でした。

ホテルのケージの奥で
僕は毎日小さく硬くなっていました。

そうしているうちに
お父さんがいない時には
今度はホテルというところではなく
違う家に連れて行ってくれました。

そこの家には猫もいたし
若い女の子の犬とおじいさんの犬がいました。

僕は隅っこで小さくなっていたかったけど
ケージがあってもケージでも落ち着かなくて
玄関先の隅っこで小さくなっていました。

でも怖くて仕方がないのです。

そこのおばさんが散歩に連れて行ってくれる隙を狙って
僕は何度も逃げようとしました。

繋がれていたひもを咬み切ってしまえば
逃げることができる。

そう思ってなんども僕は
ひもを咬み切って逃げました。


山の中を走り、草の中を走り
どこへ向かえばいいのかわからず
でも食べるものがないので
結局そのおばさんのところへ
戻るしかなかったのです。

ある日
いつものおばさんとは違う人が
やって来て僕を見ていました。

なんだか怖いそのおばさんは
僕を明るいところへ
引きずり出しました。

僕は怖くて💩をしました。

そのおばさんは言いました。

『何がそんなに怖いの?』

でも僕は目を合わすことも
できませんでした。

今まで嗅いだことのない匂いを
そのおばさんから感じたのです。

そのおばさんは
何枚か僕の写真を撮ってから
いつもご飯をくれるおばさんに

『この子はかなりやばい状態ですね。
飼い主さんに、この子と一緒にこれから先
幸せに暮らしたいと思うなら、
今ちゃんとこの子に人と暮らす幸せを
教えてあげなければ、
この子は何度でも逃げますよ。
なつくこともありませんよ。
そう伝えてください。』

そう行って帰って行きました。

〜続く〜

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