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親愛なる彼に愛をこめて(スター/aiko)

大好きな人を大好きになった記録を残しておきたくて、おぼろげな記憶をかき集めながら書いた備忘録。
そして、今の自分の気持ちを忘れないように刻んだ決意と、彼へのめーいっぱいの愛情。

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一目惚れ、というわけではなかった。
彼を初めて見かけたのは、おそらく2018年1月のこと。浅く広く知識を身に着けておきたいから朝のワイドショーや主要ポータルサイトのチェックは欠かさなかった当時の私。彼らのデビューを伝えるニュースをなんとなくだけど覚えている。けど、そのとき私の心はまったく動いていなかった。

連ドラ好きで、宇多田ヒカル好きな私が楽しみに見ていた『花のち晴れ』。最初は宇多田ヒカルの挿入歌と杉咲花ちゃん、中川大志くん目当てで、でもだんだん、主演の平野紫耀くんも気になって、主題歌の『シンデレラガール』も口ずさむようになって。歌番組に彼らが出るのを、録画しないまでも楽しみにするようになった。きっとその頃から、心のどこかに、頭の片隅に、彼が住み着いていたように思う。少しずつ少しずつ、その占める面積は広がっていたんだろうな。自分でも気付かないくらい微々たるものだったけれど。

2019年の夏。TSUTAYAでCD5枚借りたら1,000円だからいつも無理矢理5枚借りる私、その時たまたま彼らのCDを見つけて、「あ、アルバム出たんだ、シンデレラガール聞きたいから借りようかな」ってそんなノリで借りてみて。
米津玄師、あいみょん、あいみょん、BLACK PINK、そして、King & Prince。

当時あいみょんにはまりまくっていた私は、しばらくは彼らのCDはデータ取り込むだけで満足していた。そしてひたすらにあいみょんを聞きまくる日々(余談だけど私は気に入った曲があるとその1曲だけを延々と聴いていたいタイプ。この時は『愛を伝えたいだとか』を死ぬほど聴く毎日)。
7月の終わりか8月入ってからか、そういえばせっかく借りたんだし、と、彼らの曲を聴き始めた。

『シンデレラガール』は、結果的にとても良い曲だった。一発で頭に入るし口ずさめる、王道ジャニーズ曲。でも早口だったり意外と歌ってみると難しいところもあって、聴き込むこともできる曲。一度、まだドラマを放映している時期に親友と行ったカラオケで、「最近この歌好きなんだよね」って言って歌おうとしたら全然歌えなかったことがあって。キャッチ―だけど意外と難しいんだななんて思ったことを思い出したり。その時にMVが流れてマジでこの子たちキラキラ王子様だなと思ったっけ、ってことも思い出したり。

そして、シンデレラガールだけじゃなくて、アルバム全部を流して聴いてみる。どの曲も聴きやすくて、すごいなぁなんて思っていたら、めちゃくちゃハマる曲を見つけてしまう。それが『Naughty Girl』。
え、これこの王子様みたいなキラキラした子たちが歌ってるの?おいおい振り幅すごいな。てかこの曲普通にかっこよくて好きだ、歌いたい。
そう思った私はお得意の1曲リピートエンドレスを2~3週間くらい続けていた(私が音楽を聴くのはもっぱら車の中で、私の平均運転時間は1日2時間)。
何度聞いても胸が高鳴ったのを覚えている。めちゃくちゃ聴き込んでもなかなか歌えるようにならなくて、悔しくて、歌詞を検索したり歌っている映像を検索したりしてみた。そして、彼らのパフォーマンスをきちんと見た。見てしまった。
結果、2019年9月には、ついに「家にいる空き時間ほぼKing & Princeについて検索する毎日」になっていた。

私は昔からジャニーズ(というかアイドル)にはあまり興味がない。
シンガーソングライターが好きで、ゆずやaikoや宇多田ヒカル、中島みゆきに大黒摩季、BUMP OF CHICKEN、RIP SLYME、ハイスタ、シャカラビ、Green Dayなどなど…ジャンルは問わず自分たちで作って自分たちで演奏して自分たちで歌う人たちばかり聴いていた。そうじゃない人の歌なんて、自分の本当の気持ち歌ってないじゃん、そんなの誰が歌っても、ボカロが歌っても一緒じゃん、なんて本気で思っていた(ボカロ貶めてるみたいだな…違うんだ、ボカロは素晴らしい文化で好きな曲もいくつもある、伝わって)。
さらに。顔がいいに超したことはないけど、連ドラが好きだったから顔の良さよりも演技力の高さの方が私には重要だった。だから、ジャニーズ事務所でも草彅のつよぽんとかニノとかV6岡田君は大好きで、彼らが出るドラマはチェックしていたけど、”ジャニーズ”には良くも悪くも何とも思っておらず、体育会系で器用な”マルチタレント”としか思っていなかった。

そんな私が。
ジャニーズに。しかも10歳近くも年下に。
こんなにハマるなんて嘘だ、きっと一瞬の気の迷いだ。
ちょうど2019年の夏は彼氏と別れてもう恋愛とか本気でもういらない、めんどくさいって思った時期で、だからトキメキが足りなくて今だけ一瞬血迷ってるんだ。そう思い込もうとしていた。

でもダメだった。
基本的にはどんなに好きでもドラマやライブ映像などの”映像系”のコンテンツは1度見れば満足してしまう方で、繰り返し見るなんて滅多にないし、あったとしても何週間、何か月、何年と時間を空けてじゃないと見ることのなかった自分が、毎日毎日Youtubeで同じ映像を繰り返し繰り返し、何度も何度も見ている始末。
しかも、何度見ても毎回新鮮にときめくしドキドキする。この気持ちは何なんだと本当に戸惑った。

正直なことを言うと、ジャニオタには偏見があった。
マナーを守らないファンが多いイメージだったし、顔だけに惹かれてるんでしょ、性格なんて実際のところは分からないじゃん、そんな架空の存在にガチで恋してるなんてどうかしてる、と。だから未だに私は彼のことを好きだと公言できない。それは私が小さくて臆病だからで、本当に情けないなと思っている。ごめんね。
そんなひどい偏見があったから余計に、自分がジャニーズにはまるなんて、しかもこんな年下の子に30超えた独身彼氏無しOLがハマるなんて、客観的に見たら”終わってる”でしょ、どうしよう、って、戸惑って怖くてどうにか踏みとどまりたくて、私は必死の思いで検索した。「岸優太 噂」。

私が期待していたのは、「ああ見えて実はすごく性格が悪い」とか「女好きでファンに手を出してた」とか、そういう悪い噂。嘘でも本当でもどうでもいい(今思うとこんな考えの自分が酷いな)。とにかく彼を嫌いになれる、失望できるような何かを求めていた。

それなのに。そういうの大げさじゃなく本当に1つも出てこなくて。
「岸くんは頑張りすぎ、ストイックすぎて心配になる」
「岸はかわいくてかわいくてしょうがない、愛され力が半端ない」
「頑張る岸に刺激をもらってる。あんな風にはとても頑張れないけど」
「岸くんからこんなファンサをもらった」
「岸優太さんの振る舞いにスタッフ一同感動しました」
などなど、素晴らしいエピソードや噂は枚挙に暇がなかった。

そして、何度見たって、やっぱり私は彼の歌声が、踊りが、そのパフォーマンスをしているときの彼の表情が、彼を取り囲む人たちの柔らかい雰囲気が、どう考えたって大好きだった。

私は、過去の私を諦めた。過去の私の、しょーもないこだわりや価値観を、諦めた。そうしたらものすごく自由になった。楽しかった、夢中だった、こんなに何か一つのことだけを考えていられるのは、小学生ぶりなんじゃないかと思うほどだった。
好きな人を見て、こんなに口角が上がっている自分に、かわいいな、乙女だな、と笑ってしまう。でもそんな自分も、悪くないな、なんて。恋する乙女じゃないか。あれだけ偏見を持っていたにも拘らず、思い切ってそこに突っ込んでいってみたら思っていたのとは全く違う世界が広がっていた。

好きだって思えるパワーってすごい。この人が好きだ、それだけで、自分がこんなにも頑張れるなんて。
こんな素晴らしい人を見つけられた自分を、好きになれた自分を、誇らしく思う。そして、彼に恥じないファンでいられるように頑張ろう、と自然と背筋が伸びる。背筋を伸ばして歩く人生は、少しだけ視点が高くなって、思いもよらないことを発見できたりもする。たったひとつの出会いが、私の人生をこんなにも鮮やかにしてくれた。

私は、自分の気持ちが永遠ではないことを知っている。だから、こんな風に思っている気持ちすら、いつか薄れて消えてしまうかもしれないと思っている。それでも。

岸優太くん。

あなたのことが、心から大好きです。尊敬しています。あなたのように生きていきたいとその姿勢をいつも見習っています。
あなたは完璧な人ではもちろんなくて、だからこそいつも進化を己に求める人。きっとこれからますます強く、優しく、しなやかに、たくましく、美しくなっていく。それを思うと、末恐ろしいと感じることもあるほど、私にとって今のあなたは信じられないほどの魅力を持っています。
今の自分にある程度満足していて、もうこのまま現状維持して死んでいけばいいやと思っていた私に、もうひと踏ん張りしようと思わせてくれてありがとう。
あなたは私の光です。夜空に瞬く星のようです。
あなたのいる方向に手を伸ばし続けたい。進み続けたい。
少しでも近づけるように。あなたの輝きをもっと近くで浴びられるように。

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真っ白な世界を歩いていこう
あなたはいつまでもあたしの光

赤く染まる指先や頬を 生まれ変わっても見ていたい
透き通る日も 曇り濁った日も
あなたに想いを焦がして

あたしが射す光の下へと 強く手を伸ばせるのならば
このままどうか消えないようにと
願いを胸に刻んで

スター/aiko

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