週刊文春

雑誌は特定のものしか買わなくなった。それも、NTTドコモが提供する「dマガジン」のお陰。税別400円で、200誌以上の雑誌が読める。以前、定期購読していた「Car Graphic」もdマガジンに掲載されるようになったから、買わなくなった。「Car Graphic」はほぼ全ページ掲載(編集後記くらいか)。これだけでも元は取れるというもの。

「FLASH」「FRIDAY」もほぼ全面掲載。コードに引っかかるもの(ヌード等)にはマスクがかかるが問題はない。「週刊プレイボーイ」はグラビアページはなし。それぞれ掲載料との兼ね合いで調整をしているのだろう。

成人向け週刊誌「週刊ポスト」「週刊現代」「週刊新潮」「週刊文春」もそれぞれ。ただ、週刊文春は抜きん出て「出し惜しみ」が多い。電車の吊り広告(今は見る機会がないが)や新聞広告のヘッドライナーはまずカット。「阿川佐和子のあの人に会いたい」や小林信彦さんの「本音を申せば」もカット。ケチくさいなぁと思いながら見ている。

そんな中でも購入したのは最新の3月26日号。聞いたところでは「完売」になったというが、金曜日発売の富山の本屋ではまだまだ平積み(苦笑)。もちろん、目当ては財務省職員の遺書全文公開である。

森友問題を追っかけた結果、NHKを退職せざるを得なかった大阪日日新聞の相澤冬樹記者の大スクープ。しかも、今これを出せるのは週刊文春しかないという実態には頭を抱えてしまう。新潮社でも厳しかったのではないか。芸能人の不倫などの「文春砲」はどうでもいいが、今回の「文春砲」は渾身の一撃という感じか。

内容については、既に識者の皆様がコメントをしているので、私ごとき市井の訳の分からない人間が披露する必要はなかろう。評価は読んだ方にお任せするが、この12ページは、明日会社でスキャンして保存するつもりだ。

私自身、パワハラめいた行動を受け、半年会社を休む経験をしている。今でこそ職場も変わり、寛解とはいかないまでも(まだ処方は受けている)、日常生活は送れている。その経験と、3月20日に放送された文化放送「くにまるジャパン極」に登場された作家・佐藤優さんのコメントを合わせると、何か自分なりの考えが出てくる(ラジコのタイムフリーなら27日まで聞ける。おそらくYouTubeに上がっていると思う)。

記事では、「汚れ仕事」を自殺した職員一人に集中させる「やり口」が鮮明に表れている。もし、それを墓場まで持っていけば、出世が待っているし、最悪でも、最後まで組織は面倒を見る。しかし背いたら、徹底的かつ組織的に攻撃し尽くすか、(場合によっては名ばかりの昇格をさせて)飼い殺しにする。これは、佐藤優さんが指摘するところであるが、役所でも民間でもそうそう変わらない。民間では、内部告発者を閑職につけるケースが見られる。

「汚れ仕事」は多数にさせないというのは、悪の鉄則でもある。なぜなら、どこから情報が漏れるか分からないから。共産党が、横の連携を取らせない(支部の名称も、地域などではなく、数字などで表すらしい)というのも、ドミノ倒しに司直に拘束されないようにする「知恵」とされる。関わった同僚が次々と異動してしまい、この亡くなられた方が残ったというのは、悪事を指示する側の「手口」としては間違っていない。だから怖いのである。

ちょっと内容は違うが、私自身の場合、パワハラ的な行為の「主犯」とみられた人は、子会社の役員にこそ就いているが、部下も特定のミッションも所管もない「無任所」役員。結果的にトリガーを引かされた人も、同じく子会社の役員、そして孫会社の役員になったが、遠い地に赴任することになった。処分できない場合は、そういう措置が執られる。

実際に、この亡くなられた方の立場に置かれたとき、同じような顛末になってしまうのか。良心の呵責に苛まれながら、墓場まで持っていくのか。決して人ごととは思えない。

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