LAPRAS Freelance 〜なぜ人事が新サービスを立ち上げても良かったのか
こんにちは、LAPRAS株式会社の千田です。2019年に立ち上げたサービスアドベントカレンダーにお誘いいただき6日目として書いています。
普段は人事として採用や組織づくりを担当しています。人事なんですが、2019年10月24日に公開されたLAPRAS Freelanceというサービスの立ち上げを担当させてもらいました。
LAPRAS Freelance
LAPRASにログインし、フリーランス・副業など望む働き方を選ぶだけで希望に合致した案件が届くサービスです。
LAPRASはGitHubやQiitaなどの情報をクロールして統合してくれるので、自分の職歴や実績を記入する必要がなく、しかも自動でアップデートしてくれる。圧倒的に楽ちんなプロフィールサービスです。
なぜ立ち上げたのか
最近では、YOUTRUSTさんやSpreadyさん、シューマツワーカーさんなど副業の案件を得られる機会も増えてきました。一方、企業側もフクスケさんの様な副業を受け入れる企業を整えるサービスも出てきています。恐らく働き方が多様化する流れは止まらないでしょう。
「副業をやりたい」人も多いですが、初めての副業はまだ少しだけハードルが高い。LAPRASならハードルを低くはじめることができるし、希望やスキルにあった案件も見つけられます。
それと副業の時間単価を守りたかった。LAPRAS Freelanceでは時間単価5,000円以上の案件(と例外的に面白そうな3,500円以上の案件)だけを取り扱うことにしています。
副業やフリーランスに興味があるLAPRASユーザーが多いことは感じていたので、喜んでもらえるしLAPRASの価値を高めることにも繋がる。と考えてこのサービスを立ち上げました。
なぜ人事がサービスを立ち上げても良いのか
僕がサービスを立ち上げるすごい能力や権力を持っているわけではなく、LAPRASという組織が誰であってもサービスを立ち上げることができる「機能」を有しているからです。
LAPRASでサービスを立ち上げる際にはいくつかのルールがあり、これを守れば誰でもサービスを立ち上げることが可能です。
1. LAPRASはホラクラシーなので誰でもサービスを立ち上げることが出来る
2. そのサービスは、LAPRASのPurposeに貢献するものでなくてはならない
3. 推測ではなく、MVPの検証をベースにしなくてはならない
すこし細かく説明します。
1. LAPRASはホラクラシーなので誰でもサービスを立ち上げることができる
ホラクラシーの詳細は長いので割愛しますが(興味がある人はCEO島田のMediumをご覧ください)、サービス立ち上げや根幹を変える試みをしたいときにはまずBusiness Developmentというサークルの事業開発というロールにアサインしてもらいます。これは「アサインしてくれ!」とお願いするだけで完了。必要なのは頼まれてもいないのに「検証したい仮説がある!」という意志だけ。
2. LAPRASのPurposeに貢献するものでなくてはならない
僕たちはLAPRASというプロジェクトのために集ったメンバーなので、プロジェクトに関係ないことにはリソースは使えません。当たり前ですが。
3. 推測ではなく、MVPの検証をベースにしなくてはならない
スタートアップはリソースがとても少ないです。でもイノベーションを起こすためにはインパクトを出さなくてはなりません。最小の投資で大きなインパクトを狙う。これもまた当たり前です。
LAPRASには「推測より計測」という行動指針があります。
MVP(Minimum Viable Product)をリリースし、計測し、Validateされたら、リソースを投下し、計測する。を繰り返しを行いながら拡張していきます。
LAPRASではビジネス側も全員GitHubを用いてテストアプローチをしています。何を確認するのか、どうやって検証するのか、何が確認出来たらValidateされたと定義するのか。これをLead Linkのレビュー(投資するリソースと得られる可能性のあるインパクトをLLが判断する)を経て実施します。
Issueの例
実際にLAPRAS Freelanceを立ち上げた際は、どんな仮説検証のプロセスがあったのか、次の項目で説明していこうと思います。
実際のテストアプローチの流れ
LAPRAS Freelanceの仮設検証
仮説1. 「使ってくれる企業」と「副業・フリーランス案件が欲しいエンジニア」が存在する
仮説2. 「企業」と「エンジニア」をマッチングさせる価値を提供できる
仮説3. LAPRAS Freelanceはscalableである(イマココ)
仮説1. 「使ってくれる企業」と「副業・フリーランス案件が欲しいエンジニア」が存在する
「お金を払ってくれる企業」と「案件が欲しいと思っているエンジニア」がともに存在するのか、というのはLAPRAS Freelanceに限らず、サービス が存在できる最低限の検証項目です。
この時点ではほぼ開発リソースは投下せずに検証しています。
みんな大好き「リボンモデル」
LAPRAS Freelanceは成功報酬モデルなので、導入するだけなら企業に金銭的なリスクはありません。数社に声をかけたところ使ってみたいという会社が集まったのでクライアント側はOK。
ユーザー側はtoC向けのLAPRASが公開されたタイミングだったこともあり、「興味のある雇用形態」の副業希望者の数で検証しました。(業務委託は雇用じゃないけど)
副業をやりたい人が100人超えたらValidateという条件でしたが、わずか10日でその数倍を超える副業希望者が確認できこちらも検証できました。
これにより、サービスを使ってくれる可能性がある企業とエンジニアが存在することがわかりました。次のステップに進めます。ここまで既存の開発に乗っかって検証したため、開発にかけたリソースはほぼなし。
仮説2. 「企業」と「エンジニア」をマッチングさせる価値を提供できる
サービスを求めている「企業」と「エンジニア」がいることはわかりました。次は「LAPRASが企業とエンジニアに価値を提供できるか」を検証します。
これも開発リソースは投下せず、既存のクライアントのなかで副業・フリーランスを探している企業のうち数社をピックアップして、実際に案件をヒアリングしました。
その案件をLAPRASで副業・フリーランス希望にチェックをつけている人の中から「やりたいこと」やスキルを確認しつつ、マッチしていそうな人にメールで打診してみました。
実際に案件が成立すれば、「LAPRASは価値を提供できる」と検証できます。10人に案件をご案内したところ、何人か興味を持ったエンジニアさんがおり、そのうち1件が実際に稼働に至りましたのでこれもValidateしました。
ここまでほぼ開発リソースは投資せずに検証できています。
仮説3. LAPRAS Freelanceはscalableである(イマココ)
ニーズがあり、価値提供が可能であることも検証できたので、晴れてβ版としてプレスリリースを公開することとなりました。LPを作ってもらったり、徐々に開発リソースも投資してもらっています。
ただ今のモデルだと、僕が案件メールを送るという工数が必要になるのと、メイン業務が人事なので全体の2割程度しか時間が避けないので僕がボトルネックになりかねない状況です。
LAPRASはアンチ労働集約という考え方もあるので、僕が介さなくても自動でマッチングされるような仕組みを用意しようとしています。もっと価値が提供できるよう頑張ってまいります!
サービスを立ち上げた感想
LAPRASの認知度もあがってきたこともあり、LAPRAS Freelanceがリリースしたときには結構エンジニアさんの登録も増えたり、期待の大きさを感じましたし、言いようのない嬉しさもありました。
一方で、上で述べた通り自分のリソースがボトルネックになって、採用したい企業さんや案件が欲しいエンジニアさんに価値をたくさん届けきれていない部分は課題に感じています。
サービスは作るだけではなく、価値を提供し続けていくことが重要だと思うので、そういった部分を肝に命じて精進して行こうと思っています。
ご覧いただきありがとうございました!
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