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原因論と目的論

畳の部屋の灰色のソファに寝転がる人を見る。
向こうを向いて毛布にくるまっている。

正確な位置はわからないけど、横っ腹に置かれた左腕が上へ下へ反復している。

その規則的な運動はオモチャのネジを巻く因果のように、繰り返すほどあなたの眉間の皺は深くなる。

22時43分。
12の数字の上の小さな穴から、鳩が飛び出すことはない。
購入してからずっと、時計以外の機能はOFFになっている。

いつもならとっくに寝ている時間だが、動くと眉間の人が起きてしまう。
歯ブラシはあとにしよう。


こんなにも涙した1日を終えたくない。
もう少しだけボーッとしていたい。
だから動かないし起こさない。

飛び出したドアの向こうの寒さより、いまいる部屋の暖かさのほうが快適だから、正確な位置を確かめないし眉間に皺が寄っていることにする。

長針と12が重なるたびに鳩が飛び出すと、うるさいなとあなたが騒いで不機嫌になるから、鳩時計を買った。

時計以外の機能をOFFにしているのは、機嫌を損ねた誰かに気を使いたくないから。

ただの味。ファストフードのような写真

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