![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/91597484/rectangle_large_type_2_5bed398665f2b9294b5ce9af4649a4fd.jpg?width=1200)
世界観
娘と孫が3泊して帰って行った。
嵐が去った後の日曜日の午後、
アイススケートNHK杯のエキシビションをテレビでぼんやり観ていた。
ある選手がゲスト出演してしていて、
「〇〇選手の世界観が…」
というコメントを連発していた。
カウントしたわけではないけれど、大体、1分間に1回以上の頻度だった。
演技の最中も実況のアナウンサーが世界観が……とくどいほどいう。
選手の世界観。
プログラムの世界観。
それがどんなものかは知らんけど…ですが、世界観と言われればそうなのかなと。
世界観
元々あった言葉ながら、子ども時代には、まず日常的に耳にすることはなかった。
「独特の世界を表現している」
などと言い換えられるような気もする。
しかし、今となっては、他の言葉では表現できない世界観があるのだろう。
そういえば、尾崎世界観さんという方もいらっしゃったような。
固有名詞としても使われている。
そして、「何気なく」は「何気に」に。
いずれこの言葉も国語辞典に載る日が来るに違いない。
「今ひとつ」という言葉も、今では影を潜めて、「イマイチ」というのが主流になっている。
個人的には、「今ひとつ」という表現に固執してきたが、話し言葉では「イマイチ」ということが断然多い。
確か、NHKのアナウンサーも使っていた。
非常に面白い→滅茶苦茶(めちゃめちゃ/むちゃくちゃ)面白い→めっちゃ面白い。
関西の香りがするこの表現も、とっくに全国共通語になっている。
「半端ない」も、NHKのアナウンサーが中継のときに使っているのを聞き、愕然としたことがある。
俗語や若者言葉がどんどん浸透していく。
もう、いいも悪いもなく、この流れを止めることはできない。
言葉が日々変化するのは、
人類の進化と同じだから。
(個人の見解です)
このような新しい表現を敢えて使ってみることで自分を若く見せようとする魂胆もあり、
逆に、昭和的な死語ともいえる言葉を使うことによって、笑いを取ろうとするさもしい心もある。
「OK」といえばよいのに、「OK牧場」といい、
「当たり前田のクラッカー」といってしまう。
(↑これは、昭和37年から、前田製菓の提供で放映されていた『てなもんや三度笠』の藤田まことさんの有名な台詞です。先日の新聞で、出演されていた白木みのるさんが二年前に亡くなられていたという記事を読んだばかりです。)
「なんてこった!パンナコッタ!」
こちらは、わたしの中では比較的新しい言い回しですが、失笑を買ってまで、今更口にする勇気はありません。
子どもの頃、何かの本で
「恐れ入谷の鬼子母神」
「その手は桑名の焼き蛤」
などを知り、ノートに書き留めて、実際に使ってみたいと虎視眈々と機会を伺っていたこともあります。
というような、取り止めのない独り言を投稿するのが、老婆の朝のルーティンになっています。
「ルーティン」「五郎丸ポーズ」が新語・流行語大賞候補にノミネートされたのは、2015年のこと。
今年もそろそろ、新語・流行語大賞の季節となりました。