怒りが爆発するとき
わたしは自分でいうのもナンですが、表向きは温厚な性格で、人との争いは好みません。
フェイドアウトして、自分から縁を切ったことはありますが、他人とケンカしたことは一度もありません。
子どもの頃はケンカの仕方がわかりませんでした。
イヤなことをされても、
「やめて!」ということができませんでした。
叩かれたとしても、
「いたい!」と声に出せませんでした。
あまり意地悪されたり、いじめられたりすることはありませんでしたが、何も言い返せない代わりに、よく泣いていました。
ひとりっ子のせいか、ケンカの仕方がわかりませんでした。
反抗期以降は、親子げんかはよくしました。
母娘バトルです。
因果応報で、娘とも壮絶なバトルを繰り広げました。
娘が中学生のときだったでしょうか。
取っ組み合い、怒鳴り合いになりました。
すると2階にいた息子がドカドカ降りてきて、止めてくれるかなと心の中で期待していたら、
「うるさいよ!」と叫んで、自分の部屋に戻って行きました。
今となっては、懐かしい思い出です。
現在はどうかというと、定年退職後家にいることが多い夫に、はらわたが煮え繰り返ることがしばしばです。
わたしが何かいうと、
「主語がない!」とイラついた口調で返すのは昔からです。
たまに「目的語がない!」ということもあります。
欧米か⁈
慣れてはいますが、もう腹に据えかねることもあります。
「今のはひとりごとだから」
「文脈から想像できないの?」
「倒置法を知らないの?主語は後から出てくることもあるんだよ」
などと返すと、それ以上は何もいいません。
そしてわたしは、次の機会を虎視眈々と狙っています。
「えーっと、今の主語は〇〇でいいんだよね」
夫だって主語がない文章を平気で口にするのです。