見出し画像

ファミリーヒストリー

どんな人間も突然生まれてきたわけじゃない。

原始時代、サルに毛が生えた程度
の人類の祖先

過酷な条件を生き抜いた
強い遺伝子が受け継がれてきたからこそ、今の自分がある。

災害も飢饉も疫病も戦争もあった

突発的な事件や事故に巻き込まれる
こともある。


今自分がこうして存在するのは

なにかの偶然か奇跡なのかも
しれない。

昭和20年8月5日
中学生だった父は
建物疎開の作業で
広島市の中心部にいた。

その翌日は同じ場所で
一年生の
作業日だった。


8月6日 午前8時15分
原爆投下


現在の平和公園のすぐ近くで
一年生はほぼ全滅。

慰霊碑には三百余人の名前が刻まれて
いる。

勤労作業の偶然の割り振りが
生と死を分けた。


その運命のいたずらを
繰り返し語っていた父。

ヒロシマでは
よくある話の一つに
過ぎないけれど。


さまざまな偶然が重なって

あなたとわたしが
こうして会えたのも
何かのご縁でしょう。

大それたことを考えなくても

次の世代
その次の世代へと繋ぐ架け橋の
部品の一つにでもなれれば
それで十分です。