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私の人生の選択と価値観に影響を与えた本たち#5

「これまでの人生の選択や価値観に影響を与えた一冊」を紹介するブックカバーチャレンジ。

5冊目は『「原因」と「結果」の法則 【ベーシック版】』(ジェームズ・アレン)です。

この本自体は15年前に出版された本ですが原著は1902年に出版され、100年以上も読み継がれている本。結構マイナーな本かもしれませんが、知る人ぞ知る一冊というところでしょうか。

日本語翻訳のなかでも、この本は訳者が中学生でも分かるように平易な表現で書いたということで、100ページにも満たない短い本ですが非常に分かりやすくシンプルに書かれています。多分人生で最初に出会った自己啓発系の本です。

心理学を学ぼうと考えていた高校生の頃。先輩の影響もあって心理学、哲学、思想の本に興味を持つ機会もあり、書店でこのタイトルにピンと来て手に取り、著者が著すの人生の真理ともいえるメッセージに大きく励まされました。

それ以降も何かにつけて読み返すことがありましたが、読むたびに何か感じることがあり、自分自身がやってきたことや考えていることを俯瞰的に見つめられ、気持ちがすーっとクリアになっていく感じ。

個人的に印象に残った一節を2つ抜粋すると、

【体験を通じて知る真実】
私たちは、自分自身の思いによって、自分をすばらしい人間につくりあげることもできれば、堕落させてしまうこともできます。
心という思いの工場のなかで、私たちは、自分の人格を破壊するための兵器をつくりつづけることもできますし、清らかで美しい人格を築きあげるための、すぐれた道具を作り続けることもできるのです。私たちの心にひびくあらゆる美しい真実のなかで、次に述べる真実ほどに私たちを喜ばせるものはありません。
「私たちは自分の思いの主人であり、自分の人格の作者であり、自分の環境と運命の設計者である」
【なぜ願いがかなわないのか】
ここに、ひどく貧しい男がいます。彼は自分のその環境が改善されることを願っています。でも、給料が安いということを理由に、雇い主の目を盗んでは、仕事をさぼっています。つまり、そうやって雇い主をだましつづけているわけです。それでは、いくら環境を改善したくても、その願いはかないません。彼は豊かになるための方法をまったく知らず、貧しさから抜け出すために行うべきことを、何ひとつ行っていません。そればかりか身勝手な思い、ずるい思い、自分をさげすむ思いなどを巡らしつづけ、それに従って行動することで、よりひどい貧しさを自分自身に引き寄せつつあります。
[中略]この例を紹介したのは「私たちの環境を設計しているのは、私たち自身である」ということと、「人間は、せっかく良い願望を抱いてもそれを達成するに値しない思いを巡らしつづけることで、その達成をみずから妨害する傾向にある」という真実を強調したかったからです。この傾向は、放っておくとますます強まり複雑になります。

今読むとどこかアドラー心理学的な要素もあり、シンプルで普遍的な内容だからこそ100年以上経っても一つひとつの言葉が響いてきますね。

名作と呼ばれる本は何度読んでも心に残りますが、まさにこれは自分にとっての原点回帰ができる一冊。

いつか機会があれば、この本の内容が理解できるくらいに大きくなった自分の子どもにも贈りたいな。

皆さんは、時を重ねて何度も読みたくなる本、ありますか?

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