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好きなことなんて、みんなしている

好きなことをしよう。
好きなことを仕事にしよう。
好きなことをして生きていこう。

最近、色々なところで目にする言葉です。
ニュアンスは多少異なる場合がありますが、好きなことをしよう、という文言に集約可能です。
突き抜けて良いことも無く、驚くような変化にも乏しい毎日を送る身には、とてつもなく甘美に響きます。

多くの人は、月曜日から金曜日まで会社で仕事をします。
客商売の人は、土日は仕事で平日に休む、というパターンもありますが。
数年も働くうちに上司の無能ぶりに腹が立つようになったり、顧客のワガママが耐え難いと感じたり、業務に飽きてしまったりします。
そして、働くことが嫌になってしまいます。
就職活動で苦労して、受かったときは嬉しかったはずです。
それなのに、なぜこうなってまうのでしょうか?

そんな時に、通勤電車内の吊り広告で、コンビニや書店に置かれている本で、あてもなく眺めているネット記事で、例の文言を目にします。

好きなことをしよう。

これを書いている人たちは、それぞれ自分が好きだと思うことをしています。
「書くことが好きで、様々な媒体で記事を書いています」
「旅と車が好きで、色々な国に行き車を仕入れて売っています」
「様々な所でセミナーを開いています」
確かに、この人たちにとっては、楽しいことかも知れません。
そして、現在の仕事が嫌になってしまっている人にとっては、夢のような仕事であり暮らしに見えてきます。
しかし、はたしてそうでしょうか?
好きなことをしよう!と言っている人たちの好きなことが、誰にでも当てはまるわけではありません。
書く事が好き?
旅行が好き?
人から尊敬されることが好き?
年収一千万円超える事が?一億円を超える事が?
たくさん休みを取る事が?
あり余るほど稼いで早期にリタイヤして南の島で過ごす事が?

今働いている人たちは、少なくとも自分で選んだ仕事をしています。
(場合により働けない人たちも確かにいることは、否定しませんが)
自分にとって良いように、考えたはずです。

職業や生活に貴賤はありません。

今の仕事や生活が不本意だと言って良いのでしょうか?
好きな仕事や好きな生活なんて、みんなしています。
自分で選んだからです。
誰かに強制されているわけではありません。
もっとみんな、自信を持って良いのでは無いでしょうか?
そして今まで通り、自分で選んだ行動に自覚を持って、好きなことをしていきましょう!

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