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飲酒を止めてから、二回お酒を飲んだ

私はお酒は飲まない方が良いと考えるようになり、お酒を飲みたくなくなって、そして飲酒を止めました。
しかし、それから二回、お酒を飲みました。

一回目。
組合の会合でカクテルを一杯。
その日は私が飲酒を止めて初めての飲み会でした。
飲めない人もいるので、同様にウーロン茶を。
料理の味もしっかりわかるし、変に食べ過ぎ無いし、妙に暑くもならないし、トイレが近くもならないし、人の話も良く聞ける。
やはり、そういう事だよな、と思った。
お酒を飲むのは、少しだけバカになる、という事です。
そう考えたら、馬鹿らしくなって飲むのをやめました。
二次会はバーです。
ノンアルコールのカクテルでも美味しい物はたくさんあります。
そして何より私が考える飲み会の価値は、皆さんとお話をするところにあります。
お酒を飲むこと自体は、実は大事では無いのですよね。本当は皆さんもそうかも知れませんが、お酒を飲むのがあまりに当たり前過ぎて、あまり気づいている人はいません。
作ってもらったノンアルコールのカクテルは、とても美味しかったです。
「何で(お酒を)飲まないの?」
としきりに聞いて、私にお酒を飲ませたがっていた人が、ご自身カクテルを渡して来ました。
「飲みなよ」
いや、でも。という私に、美味しいから一口だけでも。と、グイッとグラスをすすめて来ます。
ある程度スノッブなバーだったので、ここで争っても仕方ないと思い一口。
「ありがとうございます」
美味しいでしょ?と聞かれ、美味しいです、と答えたら、それあげるから飲みなよ、と。
そこで初めて「あ、そういう事か」と気づきました。
この方は、普段とても面倒見が良くて、とてもお世話になっている方です。
私はただ飲みたくないだけで、特に我慢して禁酒というわけではありません。
そのため、この一杯を飲んでも、お酒を飲みたいという気持ちにはなりません。
そこが、この方には分からないのだろうな、とぼんやりと感じました。
「優しさからなのか酷いことなのか、どちらだろう?」すぐには判断がつきかねました。

二回目
今度は組合の旅行で。
もともとこの旅行は、沢山飲む人は沢山飲む、それも朝から晩までという物です。
しかし、全く飲まない人も参加するので、大丈夫だろうと思ってはいました。
ところで旅行の目的は親睦を深めることです。皆さんの色々なお話をお伺い出来るので、毎回楽しいです。
そしてやはり、これもお酒を飲まなくても出来ることなのですよね。むしろ飲まない方が、貴重なお話を忘れずにしっかり聞けるので、良いのです。
バスで現地に向かう時から、飲む人の宴会は始まります。
そしてワイン蔵に行って試飲。
ホテルについてお部屋で夕食まで飲み。
夕食は宴会で沢山飲みます。
その宴会で、またすすめられました。
「まあ、いいから飲みなよ」
ビール瓶を片手にグラス渡して来ます。
飲むのをやめたんです、と言っても、なかなか聞いてくれません。
そのうちにやや剣呑な雰囲気になりそうだったので、ではいただきます、と。
美味しいでしょ?と聞かれて元気良く、美味しいです、と。
ただ、以前飲んでいた時に比べて違和感がありました。
「ビールなんて上手くないな」これは、喉が渇いていてどんな飲み物でも飲んだら美味しい、という状況だとそう感じるのであって、ビールはただ苦い炭酸水だと実感を持てる体験でした。
それで、何杯か注いでもらうことになって、ある程度飲みました。
心拍数が上がり、トイレが近くなり、そのため喉が渇き、感情が出やすいのと反対に思考するのが面倒になり・・・。
これはやはり飲まない方が良いな、と再認識しました。
今回すすめた人も、面倒見が良くて信頼している人です。

もし私が我慢して禁酒をしていたのだとしたら、それぞれの機に再開したかも知れません。
そうで無かったとしても、飲んでしまったという罪悪感に苛まれたであろうことは、容易に想像がつきます。
私の場合は、お酒はやはり飲まない方が良いな、と思った程度ですが。
お酒を飲むのをやめてから、色々なことがあり、とても考えさせられます。

それにしても、私は少なくとも、お酒を飲まないと言っている人にすすめることはしないでおきます。
皆さんも、そうした方が良いはずです。


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