№5270:「未利用低利用者フォロー」に意味はない!
こんにちは。遠藤です。
※過去分(4740回分)はこちらにあります。
さて、土曜はいただいた質問にお答えしていますが、それは明日にして(木曜金曜に続いて)フィットネスクラブへの提言をします。
今も昔も多くのクラブがやっていることに「未利用低利用者者フォロー」があります。
これは未利用低利用のメンバーに来館を促すものです。
現在も新コロ禍の影響で業績が低迷しているクラブは「退会防止」のかけ声の下に「未利用低利用者者フォロー」に励んでいると予想できます。
が、未利用低利用者フォローに意味はありません。
ただちにやめるべきだと思います。
その理由を3つ挙げます。
1つは「未利用低利用になってからフォローしても遅い」ということです。
これは「手遅れ」という意味に加えて「そもそもこんなことは発生しない」というのが私の考え方です。
どういうことかと言えば、メンバーシップビジネスというのは「日頃から顧客をコミュニティ化しておくもの」だからです。
つまり、メンバーに対して毎日情報発信を行ない、毎週何からの連絡をとり、定期的に交流の機会を持ちながら「つながり」を持っておくことが当然です。
このような取り組みをしていれば「未利用低利用者をフォローしよう」なんてことにはなりません。
スイミング教室のように「今日のレッスン欠席されましたが大丈夫ですか?」的な連絡が即行なわれるようになります。
これならわかります。
正しいフォローというのはこういうものです。
が、大半のクラブがこういうことをまったくやっていないばかりか「連絡を取れる状態」にすらなっていません。
※当然、SNS。電話とかあり得ない。
これでは話になりません。
2つは「定着を強化すべきだから」です。
「未利用低利用者」というのは「フォローするもの」ではありません。
「定着向上によって減っていくもの」です。
どんなビジネスも同じですが「リピートしてもらうこと」「定着してもらうこと」、つまり「LTVを上げること」に心血を注ぐべきです。
「未利用低利用者フォロー」などより100倍、1000倍重要な取り組みです。
それを「やっている」と言い切れるならいいですが、そんなクラブはほとんどないはずです。
3つ目は「未利用低利用者フォローが成功したら施設がパンクする」ということです。
本noteでも繰り返し言ってきたことですが、フィットネスクラブというのは会員数の約30%~40%が「未利用低利用」です。
「未利用低利用者フォロ-」というのはこの方々に退会して欲しくないから行なっているはずです。
この時、退会しないためには「週1回以上の来館」が必要です。
ではこの約30%~40%が週1回以上来館したらどうなるか?
施設は大混雑で退会者が続出します。
つまり「最大成果が出すことで逆効果になる」ということです。
「未利用低利用者フォロー」というのは「完全に矛盾したことをやっている」のです。
もちろんこれは「定着強化」も同じことです。
この策が功を奏せば来館者が増えて施設は混雑します。
が、これは正しい方向性の中で発生する問題です。
なので、会員数を適正にコントロールするとか、会費の値上げをするなどといった前向きな解決が可能になります。
この記事はフィットネスクラブの現場で右往左往している人に読んでもらいたいです。
私は特別なことを言っているわけではないし、批判しているつもりありません。
ごく普通に論理で考えればこうなると思います。
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