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№5268:フィットネスクラブは「使い放題」の会員種別をやめるべき

こんにちは。遠藤です。
※過去分(4740回分)はこちらにあります。

さて、新コロ禍に見舞われたことでフィットネスクラブの業績が低迷しています。

もっともこれは「未来の前倒し」なので新コロ禍のせいではありませんが、それがきっかけでこうなったことは間違いないところです。

その主原因はいくつもいくつもありますが、私が「これをやっている限り厳しい」と感じることの1つが「使い放題の会員種別」です。

大きな理由が2つあります。

1つは「赤字になるから」です。

例えば「正会員」と「平日会員」があるとします。

一般的に「正会員」は全営業日全営業時間クラブを使えます。

「平日会員」は平日の9時から18時くらいまでクラブを使えます。

ともに利用回数に制限はありません。
※これを「使い放題」という。

この時、「正会員」の方が「平日会員」よりも料金が高くなっています。

その理由は「理論上、たくさん使えるから」です。

そもそもこの考え方がおかしいのです。

ユーザーが全員満遍なく「毎日クラブを利用できる」という前提条件があるならわかります。

が、そんなことはありません。

ユーザーは「自分の都合」で会員種別を選択しています。

わかりやすく言えば、会社員は「毎日クラブに行けるから」という理由で「正会員」を選んでいるのではありません。

「昼間に行けないから」という理由で仕方なく「正会員」を選んでいるのです。

私からすればこの時点で既に「退会予備軍」です。

こう言うと「そのために『週末会員』がある」と反論されそうですが、これなどもナンセンスです。

当たり前ですが、「正会員」も「平日会員」も「週末会員」も、ひとりあたりの施設1回利用コストは同じです。

ということは「平日会員」や「週末会員」のように「使い放題会員」の価格を安くすればするほど「赤字」になります。

これは「正会員」も同じ理屈です。

一定のラインから赤字体質になります。

かといって料金を高くすれば入会が減ります。

そもそも全会員が「使い放題」の権利を行使したら、その瞬間に施設はパンクします。

現制度は「もはや限界」なのです。

新コロ前までこの制度が機能していたのは会員の約30~40%が未利用低利用だからです。

それが新コロ禍でゴソッと抜けた。

そこで困った多くのフィットネスクラブは平日会員等の値上げをしているようですが、上記の説明でわかるとおりこの方向性は間違っています。

必要なのは「利用回数に応じた料金設定にすること」です。

制度をそのままに値上げをしたり、時間で区切ったり、曜日で区切ったりすることではありません。

もしも現状の制度や考え方のまま業績が回復したとすれば、それは「再び約30~40%の未利用低利用層が機能しだした」ということでしかありません。

2つ目の理由は業界関係者がまったく見えていないポイントです。

既に一定文字数になったので、続きは明日に記します。

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