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№5397:「真面目な人」「知識がある人」が優秀なのではない
本記事は毎週月曜日に配信している有料メルマガ「思考変容のスイッチ」の一部を加筆修正したものです(原形をとどめていない場合あり)。
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こんにちは。遠藤です。
※過去分(4740回分)はこちらにあります。
さて、先般読んだ本に「知識を詰め込めば詰め込むほど有害になる」という主旨のことが書かれていました。
実際はそういう表現ではありませんが、要約するとそういうことになります。
ちなみにここでいう「有害」とは「勉強ができない」とかそういうことではなく「発想を変えることができない」「思い込みを手放すことができない」といった意味です。
同書では以下のような指摘が。
「思考能力があるからといって、思考の柔軟性があるとは限らない。むしろ逆だ」
「ある研究によれば知能指数が高い人ほど、より早くパターンを認識できるため、既成概念にとらわれやすいという」
「逆に頭の回転が速い人ほど信念を改めるのが難しくなる。つまり、思考力と柔軟性は別物であるだけでなく、ある種のトレードオフの関係にある」
「この点で思考は身体とは異なる。正しく運動をすれば身体の柔軟性は高いのが普通だが、厄介なことに頭を使っている人ほど思考の柔軟性は低下する恐れがある」
「人間の思考は身体よりもずっと早く柔軟性を失う」
などなど。
同書では「トンネル・ビジョン」と表現されていますが、自分が正しいと信じたことに対して視野が狭まり、他の可能性や選択肢が目に入らなくなってしまうのです。
トレーナーとかインストラクターにも「トンネル・ビジョン」に陥っている人がたくさんいます。
もっともその大半は「知識の詰め込み」というより「偏った知識の詰め込み」ですが。
また、トレーニングばかりやっていて「頭が筋肉になっている」などと揶揄されている人も、これまたたくさんいます。
いずれにせよ「真面目な人」「知識がある人」が優秀ではないことがよくわかると思います。
専門家に必要なのは「自分の見解が正しさか」を力説することではなく「自分の見解は間違っているかもしれない」という立場から、常に自分の思考を偏りのない最新のものにアップデートしていく姿勢です。
読者の皆さまが上記のような「偏った専門家」の影響を受けていないことを願うばかりです。
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