瀬戸内の島でアートに触れる
豊島美術館に行ったのは2回目。
建築家の西沢立衛さんがデザイン。
ちなみに西沢さんは、妹島和世さんとSANAAとしても活動。金沢の21世紀美術館やルーブル ランス美術館もデザインしている大好きな建築家です。
この美術館には展示物はありません。
美術館自体が展示物。
コンクリートの地面を水滴が這って寄せ集まって水溜りを作っていく。
ただその姿を、座って、あるいは寝そべって1時間も2時間も眺めている。
風が吹き抜ける。
時間が止まる。
美術館を出る頃には心も体も再生されている。
さっきまでの自分とは、さっきまでの時間とは違う。
そんな美術館です。
僕が最初にこの美術館を訪ねた時には(おそらく4、5年前)、僕は朝一の船で島に渡り、朝一のバスに乗りオープンしたての誰もいない美術館に一人で立つことができました。
10分後ぐらいに何人かの他のお客さんが来るまで、一人で限りなく静かな美術館で、水溜りを眺めていた時間は、ずっと心の奥に刻まれました。
たぶんこの先あのような経験はできないかと思います。
それでもこの先僕はこの美術館を何度か訪れて、できれば朝一のバスに乗って、そんな時間が再び訪れないか探すことになるでしょう。
皆さんも是非いらしてくださいね。
ただし開館時間は外して(笑)
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